[2404] 3月の演奏会(2)

  • 2024.02.19 Monday
  • 07:08

❖ コンクール受賞者いずみホールでの披露演奏会

・3月23日(土)10:30開演(終演21:00予定)

・住友生命いずみホール(大阪城公園,城見1丁目)

 

・昨年6月にも自分のリサイタルを今福音楽堂で

 開催たユーフォニアム奏者・小野康行氏が、

 昨年度の「あおによし音楽コンクール奈良」の

 一般部門・金管楽器において第2位を受賞され

 ました。たゆみない研鑽の成果です。そして、

 各部門での多くの受賞者の一人として、この度

 大阪では素敵な、あのいずみホールで受賞記念

 の披露演奏会に出演の予定です。総数60余名に

 及ぶ受賞者の出演なので、演奏時間は限られて

 いますが、この日のために彼が用意した曲目は

 僕の旧作;

・ユーフォニアムとピアノのための幻想曲

 「うるわしきもの流れゆくなり」(1990)

 です。八木重吉の短い詩稿によるソナタ形式の

 作品、これまで幾度も小野氏が採上げて公演し、

 今では完全に、彼の心そのものになっています。

 彼が舞台に立つ本番の時刻は17:20の予定とか、

 その頃を見計らって、僕も聴衆の一人として演奏を聴きに行くつもりです、ご成功を祈りつつ。
 

[2403] 3月の演奏会(1)

  • 2024.02.02 Friday
  • 13:39

❖ 作曲者も愛着の二重唱作品を西北芸文で

・3月6日(水) 午後7時開演    

・兵庫県立芸術文化センター・

      神戸女学院小ホール(阪急西宮北口)

 

・われわれ日本歌曲関西波の会の顧問となって

 頂いている青山恵子さんは「日本歌曲の実践

 的研究〜伝統音楽との接点」というテーマで

 声楽の分野では日本初の博士号を取得された

 貴重なメゾ・ソプラノ歌手です。このたび、

 ソプラノの三縄みどりさんとのジョイントの

 形で、神戸と(秋の)松山で演奏会を開催され

 る運びとなりました。ピアノは秦はるひさん、

 年来の、心許せる東京藝大のお仲間と、お見

 受けします。

 

・「今、燦キラめいて」と表題され、前後2部か

 ら成る公演、全体の構成や選曲にも出演者の

 こだわりが感じられ、ありきたりの日本歌曲

 を並べたような舞台とは異なって、聴き易く

 しかも清新な日本歌曲が揃えられている感じ‥‥‥とても興味をそそられる構成内容です。

 

・前置きが長くなりましたが、このジョイント演奏会の中で、僕の旧作の女声二重唱曲が採上

 げられることになり、青山さんから過日ご連絡をいただきました。

・二重唱「花あかり」(1992)(詩・相馬梅子)  春の到来を告げるこぶし(辛夷)の花を幻想的に

 歌った内容で、作曲当初はかなり多くの友人が歌ってくれましたが、その後に作曲した「月

 に寄せる子守歌」(2004)(詩・貞松瑩子)が出版されたのを機に、「花あかり」は忘れられた

 ように30年もの歳月が経ちました。5分に達しない小品ながら、声とピアノが三つ巴になって

 頂点に到達する部分や、2声が「語り」で対話する部分など、歌手にチャレンジして頂く要素

 もある作品ですが、僕自身はこの曲を密かに大切にしていて、2018年に出版した「千秋次郎

 歌曲集2」には、忘れずこの作品を、曲集に収録しています。 今回の公演において、記念すべ

 き演奏記録が残されることを、心から期待しています。

[2324] 12月の演奏会(1)

  • 2023.11.25 Saturday
  • 07:09

❖ 今年2度目のサロン風な公演                  ・この演奏会は終了しました

・12月2日(土)午後2時開演

・ピッコロシアター小ホール(尼崎塚口)

 

・すでにトピック[2315]の冒頭で経緯をお伝え

 したように、我々の関西波の会の新会員が増

 えた事情もあり、今年は出演者が二手に分散

 し、年2回の、性格の異なる2公演を行う試

 みに挑戦しました。

 

・6月20日京都アルティでの第8回定期演奏会

 に続いて、はや今週末に迫っている新企画の

 「サンコンサート2023」には、新入会員の

   皆さんと、6月に出演されなかったメンバー

 の7名が、やや手狭ながらもアットホームな

 ミニホールで、皆様をおもてなしします。我

 々の会では初お目見えとなる新会員の歌声も

 聴きどころでしょう。

 

・今回の冒頭第1部に予定されているのが、僕

の作品で、7つの小曲からなる次の組曲です;

・抒情歌曲集「散歩の向こうに」(詩・きのしたみのる)

     1.「こんなに寒い朝だから」(1988)

     2.「落葉がくれた絵具で」(1988)

     3.「散歩道」(1988)

     4.「樹下のアトリエ」(1993)

     5.「コスモスの道」(1989)

     6.「やさしさの木の実」(1989)

     7.「となりの村へ帰ります」(1990)

 どれも3分前後の短い歌曲の集まりですが、たまたま出演者数が7名だったので、各自が

 どれか1曲を歌うことにして、今回は7名の通しで1冊を歌います。実はこの曲、すでに

 今年の8月に亀岡市のガレリア響ホールで、会員の片山映子さんが歌ってくださっている

 のですが、この時は、緻密な解釈のもとでの通し演奏、素敵な好演でした。果たして今回

 は、どのようなステージになるでしょうか、これもサロンならではの、愉しみの一つです。

 

・演奏会がある日の空模様は、やはり主催する立場からは気になるものです。この日は幸運

 にも、快適な青空のもとで、お客様を迎えることができました。そして予定通り、午後4時

 には終演となり、まだ足もとの明るいうちにお客様に引き取ってもらう事ができました。

 考えてみると、80名ほどの小さな会場で我々が演奏会を持つのは、これが初めてだったかも

 知れないのですが、歌い手にとっても歌詞が伝えやすく、和やかな会場の空気とも相まって、

 新しい出会いと発見があり、この形での演奏会を、できれば今後も残してゆきたい思いです。

 
・一冊の歌曲集を、メンバーが1曲ずつ受け持って全曲を通奏する、という、今回の第1部の

 目新しい試みも、とてもスムーズに流れてゆき、あっという間に全7曲を歌い終えました。

 作曲者の僕としては、演奏者の皆さんの好演に心から感謝しています。そして自分にとっては

 さらに嬉しかった事があり、今は故人となられた きのしたみのる先生の奥様が、この作品を

 初演してくれた当時大阪芸大の学生だった大島良介氏とともに、当日の会場に臨席された事で、

 35年も以前の、きのした先生がお元気だった頃の、佳き思い出を語り合うことができました。

 

[2321] 11月の演奏会(1)

  • 2023.10.27 Friday
  • 10:30

❖ 東京での第6回新作歌曲の夕べ               ・この演奏会は終了しました

・11月14日(火)午後6時開演

・東京文化会館小ホール(上野公園)

 

・我々の日本歌曲振興運動の拠点とも呼ぶべき

 東京の波の会、昨秋の第5回公演に引き続き、

 今年も来月11月に、新作発表の催しとしては

 新組織移行後の6度目の定期演奏会を、いつ

 もの東京文化会館(小ホール)で開催の運び

 となりました。

 

・今では単なる名誉会員の一人に過ぎない僕の

 許に会から連絡があり、今回また僕の旧作を

 一曲、当夜のプログラムに採入れてくださる

 との事。思いがけないご厚意に感謝していま

 す。それで、昨年度の「チェロの四季」同様、

 過去の東京での初演で評価を頂いた次の歌曲

 を、来たる14日に再演して頂く事にしました。

 ・「十七才」(詩・佐久間郁子)(1990)

 

・詩の内容については、今回のプログラムに記載

 予定の、50文字紹介コメントが的確でしょう;

 [‥‥すでに遠き明治・大正・昭和の三代、それぞれの時世に生を享けし乙女十七才の想いを

   時節の歌に託して‥‥ ] 4節から構成される歌詞ですが、第1節は和風、第2節は洋風、

 そして残りの2節は昭和ポップ時点での今風、といういずれも6行からなる各節を、それ

 れの曲趣にまとめ、しかも全体が支離滅裂にならないよう統一を図るという大難題、果たして

 解決できたかどうか、作曲者にとっても、まさにスリリングな一興です。

 

・ナーバスな日々が続いていたので、東京の空模様が心配でしたが、幸い雨も降らず夜分過ぎ

 までは穏やかな晴れでした。いつも感心するのですが、今回も東京文化(小)が老若来聴

 の皆さんんで満席に近い盛会となりました。響きの良いホールで多くの皆様に聴いて頂ける

 のは、提供するサイドからは至福のひとときです。演奏が終わって静寂の数瞬があり、その

 後に続く拍手の興りかたで、いろいろな事がわかるのですが、今年もお二人の素敵な演奏で

 多くの共感が得られたものと、今回も有難く思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

[2320] 10月の演奏会(1)

  • 2023.10.22 Sunday
  • 15:19

❖ 京の合唱団による京都名跡に心を込めて   ・この演奏会は終了しました

・10月27日(金)午後6時半開演

・京都府民ホールALTI (御所西、烏丸一条下

 

・遠く1965年に創立され、今年58周年を迎える

 京都生まれのフラワー・コーラスの皆さんが、

 思いがけず、僕の合唱組曲を最初のステージで

 歌ってくださいます。京都人にはお馴染みの、

 虎屋さんや片山能楽堂と同じ並びのアルティで、

 今週金曜の秋夕公演です。

 

・チラシにも「まだまだやりますコンサート」と

 銘打っておられるように、大所帯の歌い手皆様

 の大半が、相当の年期を積まれた”つわもの揃い”

 と拝され(チラシではおぼろげながら)指揮の

 富岡健先生のもとで、これまで熱心に活動して

 こられた、その貴重な努力と研鑽の成果だと、

 僕は感服・期待しています。

 

・指揮者・富岡健氏について、ご紹介が遅れました

   が、以前、僕と同じ大阪芸術大学での同僚だった活動的な合唱指導の

 メンバー、今回僕の曲を演奏していただく得難いご縁を、ありがたく感謝しています。氏の

 音楽に期待して、実は一度も練習に立ち会っていないのですが、本番での仕上がりを心待ちに

 待っているような次第です。ご成功を祈っています。

 

・演奏される曲目の紹介が最後になりましたが、京都の四季を歌った小川淳子さんの5篇の詩に

 よる  ・女声合唱組曲「京都・春から春へ」(1997)(作詩・小川淳子)  です。26年前に

   初演されて以来、幸いにも全国の多くの合唱団の皆さんによって採り上げられ、好評を得て来

 ました。直近のところでは、昨年2022年のことですが、やはり在洛の女声合唱団/アンサン

   ブル・フローラ(主宰・桐山都喜子さん)の皆さんによって再演が行われています(そちらの

 ブログには、この作品についての補足解説も書かれているので、ご参照ください)。

 

・自分にとっては幾編かある「京都シリーズ」セットの中で、最初に手掛けた「春から春へ」‥‥

 今から見ると、意気込みばかりが先立って、いまだ十分に合唱の響きが把握しきれていない

 未熟な小節が、今も気になっているのですが、永年の経験豊富なる富岡健氏による解釈の宜しき

 を得て、今の春から翌年の春まで、清少納言のひそみに倣い、ひととせの京の「四季めぐり」を

 会場の皆様とともに、僕自身も会場で味わわせて頂こうと思っています。

 

・朝のうちは快晴で、何も問題は感じなかったのですが、午後からナーバスな空模様となり、僕が

 すでに京都に移行していた午後4時ごろからは、激しい雷鳴を伴う夕立が襲来、午後6時からの

 開場時間に聴衆の皆様が来ていただけるか、とても危惧しましたが、その後は小降りとなり、嬉

 しいことに開場時間を待たず、大勢の皆さまが来聴され、開演の頃には座席がほとんど埋まる程

 の大盛会‥‥やはり、創立されてから58年という歴史の積み重ねは凄いものだと感服しました。

 

・近年、どこの合唱団も会員が高齢化し、メンバー数が減少傾向とのことで、本合唱団も例外では

 ないかと思うのですが、それでも総数30名近い団員の皆さまが、創立の中核人とされている原納

 優子さまを中心に、力を合わせて頑張っておられ、包容力ある指揮者・富岡健氏の許で「心から

 心への音楽」を紡いでおられました。終演後の打上げにも参加させて頂きましたが、ホットで率

   直な家族のような盛り上がりでした。得がたいご縁を大切に、将来また僕の作品を採上げて頂け

   る日が来ることを望んでいます。お疲れさまでした!

 

[2319] 8月の演奏会(1)

  • 2023.08.09 Wednesday
  • 15:52

❖ 生活地域の皆さんへの歌花の贈りもの      ・この演奏会は終了しました 

・8月20日(日)午後2時開演

・ガレリアかめおか響ホール(亀岡市余部町)

 

・われわれ「日本歌曲関西波の会」の古くからの

 仲間の一人・片山映子さんが、気の合ったピア

 ニスト・井上なおみ さんと共に、この夏8月に

 ジョイント・コンサートを開催されます。京都

 嵐山に隣接し、明智光秀の居城があった亀岡市、

 僕の勝手な想像では、京に近い緑茂る山林都市

 と言うイメージですが、現在お二人とも当地の

 住人で、同じ亀岡市出身のサクソフォーン奏者

 をゲストに迎えて「音楽の花束 Vol.3」と題し、

 充実した”ふるさと公演” を予定されています。

 

・ソプラノの片山さんが、井上さんのピアノで歌

 われる曲目の一つに、思いがけなく僕の作品が

 採り上げられていました。7曲の小品から構成

 されている組曲なのですが、

 

・抒情歌曲集「散歩の向こうに」(詩・きのしたみのる)(1988~1993)

・「こんなに寒い朝だから」「落葉がくれた絵具で」「散歩道」‥‥‥など、

 それぞれの曲目は、初演以来それなりに再演されているのですが、7曲全曲の通奏再演は久しく

 途絶えていたものですから、作曲者としても嬉しく、また、今は亡き詩人・木下稔氏へのご供養

 にもなる事と感謝しつつ、会場に伺うのを僕も愉しみにしています。ご成功を祈りながら!

 

・いつもなら多少は、都会を離れた自然溢れる地方だったら、朝夕かすかに「夏の別れ」を感じて

 も良い時節なのですが、いっかな今年の夏はこの亀岡の城下町にも炎暑が居座り、あまり快適な

 小旅行にはなりませんでしたが、初めて伺ったユニークな市民センターでのコンサートは、演奏

 者の知り合いの皆さんが多く、とても熱心な演奏会場の雰囲気が嬉しく、こういう種類の公演を

 地元でレベルを落とさずにやれるのは、素敵なことだと感じました。ご盛会おめでとう!とても

 良い気分で、会場を後にしました。井上さんが歌ってくださった、僕の7つの歌のセット。ただ

 の一度も練習に付きあったことはなく、お二人の解釈に任せていたのですが、伴奏の井上さんの

 ピアノが、詩の内容に対する抜群の解釈で、日本語の言葉がよく聞き取れる(これが何でもない

 ようで、実は大変)片山さんの歌を見事に引き立てて、尋常な演奏ながら、心に残る素敵な舞台

 となっていました。ご成功おめでとう!チャンスがあったら、ぜひまた二人のコンビで、僕の他

 の歌も取り上げてみてください!キワモノではないけれど、ちょっとした佳曲を提供しますね。
 

[2318] 7月の演奏会(2)

  • 2023.08.08 Tuesday
  • 09:09

❖ 20絃筝演奏者グループのジョイント   ・この演奏会は終了しました 事後報告です

・7月8日(土) 午後2時開演

・ザ・ハーモニーホール(小ホール)(松本市島内)

 

・松本市や諏訪市を中心に、20絃筝や25絃筝で

 演奏活動を展開しておられる皆さんによって、

 ”二十絃筝ポプリ”というグループが結成され、

 切磋と親睦を兼ねての充実した"持寄り演奏会"

   がこれまで何度か開催されているのですが、

 楽友・田中静子さんもメンバーの一人で、この

 7月に開催された直近の演奏会では、数年前に

 彼女によって初演されたペア構成の組曲が、

 再演されました。

・二十五絃筝独奏のための「ふたつの秋の色」

                (Twin Autumn Scenery)

      第1曲/桜落葉 (2007)

      第2曲/野菊路 (2009)

 

・作曲の経緯などについてはトピック[1727]に、

 ユーチューブに配信された参考音源などに関し

 ては、トピック[2208] の後半部分をご参照く

 ださい。僕自身も当日の会場には伺えませんでしたが、深紅色vs淡紫色‥‥秋を彩る二つの

 対比的な色、対比的な情感が、簡潔な二つの楽章となって、会場を満たしたことと想像して

 います。この文章を書いている現在、僕自身は彼女のために次なる新曲に着手した処です。
 

[2317] 7月の演奏会(1)

  • 2023.08.02 Wednesday
  • 13:18

❖ 和楽器と語りによる七夕コンサート        ・この演奏会は終了しました 事後報告です

・7月2日(日) 午後2時開演

・静岡市 冷泉山秘在寺ホール(葵区郷島)

 

・すでに先掲トピック{2310}でも紹介しています

 が、開かれた寺院の本堂を会場にして、和楽器

 による親しみやすい演奏会を、住職の武山博子

 さんがお仲間と共に、定期的に開催しておられ

 ます。今年4月に続いて、この7月には「七夕コ

 ンサート」と題して、もと「わらび座」俳優の

 永野修司氏を客演に招き、民話朗読のステージ

 も加わっての、変化に富んだ企画を、実現され

 ました。

 

・日程がつかず、本番には伺えなかったのですが、

 有難いことに今回も、僕の旧作から次の2作品

 を採り上げていただき、感謝しています。

 (1) 二重奏「葉がくれの花」(1997)

   (2) 二重奏「巷歌拾遺」(1982)

 

・お仲間の中に笛の名手がおられるので、上記2曲、

 いずれも筝と笛とで無理なく演奏されましたが、もともと(1)は、洋楽器のオーボエと筝による

 二重奏曲で、新古今和歌集の中の式子内親王の和歌「残りゆく 有明の月の洩る影に ほのぼの

 落つる 葉隠れの花」という想いを、 単一の楽章にまとめた作品です。また、(2)の原曲の姿は

 クラリネットと筝のために書かれた4楽章からなる組曲で、7年前のトピック[1623} でも紹介

 していますが、この曲の第三楽章では超独自の調弦による別筝を使うので、それだけのために

 舞台に2種類の筝を用意しなければならず、再演の機会に恵まれなかったのですが、久々に原曲

 通りの全楽章演奏を行っていただき、聴き手の皆様にも好評だったとの事、嬉しい限りです。

  

 

 

 


 

[2315] 6月の演奏会(3)

  • 2023.06.20 Tuesday
  • 04:15

❖ 自分にとっては会長職での最終イベント   ・この演奏会は終了しました

・6月24日(土)午後2時開演

・ザ・フェニックスホール(大阪梅田新道)

 

・昨年度の京都公演に続き、さらに会場規制が

 緩和された中での(全て自由席、など)定演

 開催の運びに至りました。ご案内が遅くなっ

 てしまいましたが、今週の土曜いつもの梅新

 のフェニックスです。皆様のご支援のもとで、

 会員数が増加し、一晩で全員の演奏を聴いて

 いただく事が困難となりました。そのために

 公演スタイルを見直す意味で、この冬12/02

  (金)尼崎ピッコロシアターで、もう一回、第

 2の演奏会を開催することになり、出演者を

 分散、今回は会員8名による公演を行うこと

 になりました。このような試行錯誤の試みを

 向こう2年間に実行して、お客様のご意見も

 伺いつつ、妥当な方策を見つける予定です。

 

・なお、一身上の懸案について、以前にも触れ

 たように、やむを得ない事情で会長職に長く

 居続けてしまいましたが、これを機に会長職を退く事が、過日の年次総会で承認され、後

 続を新会長・河田早紀氏に委ねる事となりました。長期にわたるご支援、まことに有難う

 ございました!心より感謝申し上げます。

 

・前置きが長くなりましたが、今回、会員メンバーによって歌われる自分の作品は4件……

 独唱2曲、二重唱1曲、それに女声お祭り歌?(譜面上はソプラノ4重唱)が1曲です。

 (1) 二重唱「月に寄せる子守歌」(詩・貞松瑩子)(2004)……これまでも何度か再演され

        ている、素朴な3節構成のララバイ。「おやすみ、おやすみ……」と互いに歌い交わす

    安息のリフレインが印象的です。

   (2) 「谷底の松のこと」(詩・河野 律)(1889)……30数年前、関西音楽舞踊会議という

    グループに参加していた頃の作品。唐時代の詩人・白居易(白楽天)の詩をもとに、

    大胆にリライトされたバラード詩篇。元々は男声バリトンのために書かれた歌曲でした

    が、今回、仲間のソプラノ・小山 操さんに歌ってもらうために、音域を変え、部分的に

    リメイク、7分弱に抑えました。中国音楽に特有のモチーフが、全曲を統一しています。

 (3) 「ふるさとの」(短歌・石川啄木)(1955)……前回の京都公演でお聴き頂いた島崎藤村

   の「初恋」と同じ年に作曲した習作に近い内容ですが、メロディの歌い癖やピアノでの

   サウンドの好み、などに現在の自分を感じます。啄木の歌集「一握の砂」の中の「ふる

   さとの訛りなつかし」と「ふるさとの山に向かひて」を前後に選び、中間に「やはらか

   に柳あをめる」の北上川の情景を挟み「啄木三首」として構成ました。

   (4) ソプラノ四重唱「キャッキェローニ(chiacchieroni)の歌」(詩・細江和夫)(1993)……
   今は亡き楽友・声楽家の M I氏には、発声法の特別レッスンを受ける門下生が数多く集

   まっていたのですが、その彼からの提案?要請?を受けて、4人のソプラノが同時に愉

   しめるような(発声練習を兼ねて)曲を、試みに作って提供したのが、この小品です。

   chacchieroni とは、イタリア語 chacchieroneの複数形で、本来の意味は「おしゃべり

   屋さん」「噂好きな人」の意味ですが、ここでは敢えて「歌う仲間」としています。

   日本語の歌詞ですが、途中に必須のイタリア歌曲が現れては消えます。いささか不謹慎な

   「まぎれ込み」が、この曲の取り柄でしょう。今回は4人どころか7名が蝟集(寄って

   たかって)、楽しく舞台のトリを盛り上げます。

 

 天候不順の中ですが、多くのご来聴を心待ちにしています。

 

・これに先立つ数日間の空模様がナーバスで、ちょうど雨とぶつかるか、と覚悟したのですが、

 幸いにも雨にはならず雲の多い晴天、その分だけ気温も上がらず、外出には却って好都合だっ

 たかも知れません。有難いことに、予定していた席は埋め尽くされ、無事予定時刻に終演を

 迎えました。上演に際しての制約が、今年はかなり緩和されたので、歌い手たちも伸び伸びと

 声を届けることができ、こうして徐々に、旧に復しての演奏会を進めて行けそうです。ご来聴

 の皆様に感謝申し上げます。

 

・微力ながら会長として努めてきた幾年かの最後の催物、向後は有能な後輩・河田早紀氏の手腕

 に委ねたいと思っています。もっとも、今後も折に触れて自分の作品が採り上げられるて機会

 はあることと思います。

 

・今回ステージに乗せてもらった上記の、形態も雰囲気も異なる4種の歌曲、それぞれの歌手の

 皆さんが、心を込めて歌って下さいました。歌唱の中での無声音の扱いや、セリフ語りの扱い

 など、さらに研鑽を積んでほしい点はありましたが、仲間の歌手の皆さんとも、長いお付合い

 だったナ、としみじみ追想しています。自分にとって、いわば「お名残狂言」のような心で臨

 んだ公演でしたが、上記のように、折に触れて、また新曲・旧曲取り混ぜて、今後もお聴き頂く

 事になりそうです。変わらぬご支援のほど、宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

[2314] 6月の演奏会(2)

  • 2023.06.07 Wednesday
  • 15:22

❖ 前年の作品を改訂、今回は決定版として ・この演奏会は終了しました

・6月10日(土)午後5時30分

・今福音楽堂(地下鉄・今福鶴見駅)

 

・演奏家にとっては活動するに困難なここ数年、

 それでも我が楽友・小野康行氏は昨年の公演

 続けて、今年も同じ演奏会場で1年間の成果を

 仲間とともに発表されます。有難いことに、僕

 の作品も2曲、プログラムに加えられていて、

 皆様に聴いていただく時を待っています。

 

・(1) 「里山の時」(2000)       →Euph+Pf

・(2) 「追憶の季節」(2014/2023)

             →A.Sax+Euph+Pf (決定バージョン)

 

・曲(1)の欧文タイトルは "A Walk in the Woods"

 と呼び、先行トピック[2303]でも紹介しました

 が、アメリカで出版されたために、海外演奏家

 やユーフォ学生の間では愛好曲になっている小品

 です。小野氏がこの曲を吹くのは、僕の記憶では

 これまで無かったように思うのですが、きっと豊

                     かな歌心に満ちた演奏になる事と期待しています。

 

・曲(2)の欧文タイトルは TRIO "Yearning for the Old Days" です。昨年の演奏会では、初演と

 せずに「試演」という形で皆様に聴いていただいたのですが、同トピックの最後に付記した

 (赤い文字での)事後報告にもあるように、やはり危惧していたように、核心となる中間部の

 楽節の推移が、自分の意図したような響きにならず、ことにSaxが上ずった響きになってしまう

 事が分かったので、この中間部の楽節を低く移調するなど、思い切って全体を調整し直しまし

 た。そして決定版という事で、改めて今回これが初演という形で、皆様に聴いていただく次第

 です。新年度となり、小野氏もサックスの牛丸悠太氏も、それぞれの職場に異動があり、練習

 の時間が制約を受けて大変だったとの由、本番の無事なるご成功を祈っています。

 

・かく言う自分も、これは偶然ながら、当日6月10日は、前記の松本の演奏会と大阪での本会が

 重なってしまい、こちらの演奏会には止むなく欠席、と言う、申し訳ない仕儀ですが、改めて

 本番のご盛会・ご成功を、心から祈っています。

 

・この曲の初演は無事終了しましたが、程なく初演の映像記録が、小野氏によってユーチューブ

 上に公開されています。その事とか作曲者からのコメントについては、後続トピック{2316]

 をご参照ください。

 

 

 

 

 

 

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