[1707] 新譜紹介 <和を奏でる[光]>
- 2017.05.06 Saturday
- 18:26
❖ 4人のナカヨシによる和洋コラボ
・京都/大津/草津/彦根に在住の4名の仲良し女性
皆さんとは僕もこれまで、自作の初演や再演で
ずいぶんお世話になってきました。みんなの心
意気が盛り上がったところで、このたび「和を
奏でる」というコンセプトのもとで、各自が演
奏作品を持ち寄って、9つの曲から構成された
CDをリリースされました。(「和」には、和
風な世界、の他に、互いに和する、という意味
もあるのでしょう。)
・和を奏でる「光」
歌/浅井順子 笛/井伊亮子 曲/岩坂冨美子
箏/麻植美弥子 [FAWEM/FMC5083]
・CDのオビには「日本の古典文化を源泉とし、
和琴・箏・能管、そしてピアノ・フルート・
ソプラノの歌声が織りなす和洋の斬新な音世
界」と記載されています。
・このユニークなアルバム中に、僕の旧作が1曲
採り上げられ、収められています。すでに過去にも再演されている作品ですが、ソプラノの浅井
順子さんと箏の麻植美弥子さんによる、源氏物語を原文で歌う箏歌です。
・「海辺の秋」源氏物語・須磨の巻より (1988)
・今から29年前にウィーンに留学していた知人の女性のために作曲し、ウィーンで初演された曲
ですが、その後かなり多くの歌い手によって再演が繰り返され、今回の浅井さん+麻植さんの
コンビも初めてではなく、何度か演奏されています。洋楽のレシタティーヴォ+アリアの様式を
和楽の響きの中で試みた「若書き」なのですが、今聴いてみても、何か新しいものを手探りして
いた頃の放埓な自分に出逢えた思いがして、とても懐かしく、あの頃の若さが羨ましいです。