[2013] 新しい作品の完成(38)フルート合奏曲「風が運ぶ新緑の色」

  • 2020.09.26 Saturday
  • 23:50

❖ タイトル・主題展開を一新し、新作として

・僕が大阪芸術大学演奏学科に勤務していた頃、

 とくに管楽器を専攻する学生グループのために

 アレンジ物ではない自分のオリジナルな作品を

 提供して、学内学外のステージで演奏してもら

 う、そんな試みを1990年前後の数年間にわた

 って実行していた事があります。自分の音楽の

 「引き出しを増やす」という点で、これは大き

 な効果があり、学生たちにとっても、誰も知ら

 ない初めての作品に挑戦するというメリットが

 あった、と思うのですが、彼らや彼女らが卒業

 した後は、なかなか再演の機会がなく、いつか

 また活用するチャンスを、と思っていました。

 

・最近になって、旧作「風の忘れもの」(1994)

 ようなフルート・オーケストラ曲をまた作曲す

 る必要が生じた際に、その事を思い出し、以前

 から愛着のあったクラリネット8重奏曲「風の

 中の春」(1991) を素材にして、これをフルート

 のための作品に転用することを思いつきました。

 

・しかし実行に移してみると(当然、予想はしていたのですが)クラリネットとフルートでは

 音の鳴りかたがまるで異なり、音域の点でも、すぐに右から左へ、という訳にはいかない事

 が判り、コロナ感染の猛威がふるった5月6月が、毎日徒労に暮れてゆきました。(ブログ

 をアップできなくなった真の理由は、じつはこのことが原因です)。最終的には、原曲の書

 き写しみたいな事をいっさい放棄して、主要な幾つかの主題だけを借用して、あとは最初か

 ら自由に造ってゆく、と方針を一転して(いわば開き直って)作業を進める事にしました。

 

・それから後は、要所要所で立ち止まりながらも、幸い何とか筆が進み、去る9月7日深更に

 完了する事ができました。182小節、演奏時間約7分余の単楽章の小曲です。タイトルも、旧

 題から季節を進めて「風が運ぶ新緑の色」Wind Brings a Color of the Seasonal Green と 

 しました。‥‥‥ようやくこれで心がほぐれ出し、数日前からは溜まっていたブログアップの

 作業にも手を伸ばせるようになりました。まさに"with コロナ"の中での「新緑の色」でした。

 

予定では、初演が来年4月24日(金)、演奏していただくのは、次のトピックでもご案内する

 MIZUMOフルートアンサンブルの皆さん(指揮・水藻俊明氏)です。演奏者の方々に気に入

 っていただける事を、今から期待しています。

[2006] 新しい作品の完成 (37) 女声合唱曲「わが街大阪」

  • 2020.03.07 Saturday
  • 10:03

❖ 旧作の琴歌からの脱皮

・もう7年ほど以前ですが、そのころ僕もしばら

 く会員として加入していた大阪文化団体連合会

 (大文連)が、毎年「花の宴」というタイトル

 で開催する邦楽中心の合同イベントに、新曲で

 参加した事があります。この大阪大文連を介し

 て知己となった詩人・横田英子さんの作詩によ

 る「私の大阪」(2013)という華やかな箏のアン

 サンブルを背景に歌われる箏曲です。吹田メイ

 シアター中ホールでの初演の後も、何度か演奏

 者を替えて、再演されましたが、昨年になって

 また二箇所の女声コーラスの皆さんから、新曲

 を依頼されることになって、ふと、この「私の

 大阪」の楽しい情感の作品を思い出しました。

 

・日本詩人クラブ理事で大阪詩人協会での重鎮、

 ご自分でも詩誌「リヴィエール」を主宰してお

 られる横田英子さんの「私の大阪」は、委曲を

 尽くした4節から構成されている充実した歌詞

 なのですが、今回、女声合唱曲として再構築す

 るにあたっては、やはり歌詞の長さを調整する

 必要が生じました。合唱祭などでは、ステージでの演奏時間に、それぞれの催事ごとに制約

 があるのです。それを考慮して、今回の改編にあたっては、最初から思い切って、3節より

 成る詩篇として、原詩の第3と第4の節を一つにまとめ、詩想がより的確に伝わるように、

 歌詞を改訂させていただきました。こうして出来上がった天満天神→通天閣→大阪城を結ぶ

 3節歌詞をもとに、改めてピアノ伴奏付きの女声2部合唱曲を、この正月過ぎに制作しまし

 た。演奏時間は約4分ほど‥‥‥これなら、時間制約のあるステージにも安心して乗せる事

 が可能です。なお、旧作の4節歌詞の「私の大阪」(2013)との混同を避けるために、今回の

 3節歌詞の新曲には別名を付けさせていただき

   女声合唱曲「わが街大阪」(2020) 、欧文記名の場合は ”My Love Osaka"(2020)

   という記名にして、作品届けを提出しました。

 

・いずれまた、ご案内する予定ですが、この作品の初演は東大阪市では6月、豊中市では12月

 の予定で、すでにそれぞれの合唱団で、譜読みに着手しておられます。
 

[2002] 新しい作品の完成 (36) 「序の歌」

  • 2020.02.09 Sunday
  • 18:28

❖ 立原道造の名詩を箏の弾き歌いで          

前項[2001]の制作がひとまず完了した昨年12

 月22日、すでに年の瀬の気ぜわしい最中でし

 たが、大掃除もそこそこのまま、すぐにこちら

 の歌曲の制作に着手しました。松本市の楽友で

 25絃奏者の田中静子さんから、夏に依頼を受け

 ていた弾き歌いによる歌曲の作曲、テキストと

 なる詩は、田中さんからの指定で、立原道造の

 「序の歌」にしてほしい、とのこと。幸いな事

 に立原道造の詩は、僕も遥かな昔からヤミクモ

 に好きだったので、二つ返事で請け負った次第

 でしたが、実際には屈折の多い表現で、彼の詩

 の奥行きを思い知る事になりました。正月休み

 を返上しての「労務」でしたが、なんとか年が

 明けて1月7日の深夜に、8分余の箏歌に完成

 する事ができました。

 

・25絃箏のための箏歌「序の歌」

            (詩:立原道造)(2020)

 

・1939年に24歳の若さで没した立原道造、今回の

 箏歌の詞章となった「序の歌」は、彼の死後に編纂され、出版された詩集「優しき歌 ll」

 の冒頭に置かれている詩篇で、彼が好んで用いたソネットという形式で書かれています。

 我々が日常使う判りやすい言葉で、クリアに書かれているのですが、文脈を辿って行くと、時に

 難解な飛躍に遭遇し、優しい言葉の草むらの中で立ち止まってしまう、そのような不思議な影を

 伴っている詩篇です。自分が発する言葉、つまり自分そのものであると同時に、自分から離れて

 行く他者である「詩の言葉」に対する深い愛着、ほとんどナルシズムに近い情感が、この4節の

 詩型に託されていると、僕は予感するのですが、これを音楽としてまとめるに際しては、ソネ

 ットの持つ A-A-B-B という形式感から外れて、むしろ 音楽の冒頭に現れるモチーフを最後まで

 幾度も回帰させる、いわばリトルネロ(しいて書けば A-A-B-A に近いような) 形式でまとめてみ

 ました。全体の長さは約8分程度、田中さんが希望しておられた時間の長さに収まりました。チ

 ラシが刷り上がったら、再度また演奏会のご紹介をする積りです。ようやく数日前に浄書が終わ

 ったので、譜面の冒頭をご覧いただく次第です。 

[2001] 新しい作品の完成 (35) 「野菊路」

  • 2020.02.06 Thursday
  • 16:56

❖ 独奏箏のための組曲の、第2曲として

・この曲は、すでに昨年12月下旬に作曲が完了

 していたのですが、譜面の清書が大幅に遅れ、

 ようやくのご紹介となりました。

 

・独奏箏のための「野菊路」(2019)

 

トピック [1727] に掲げたように、僕は数年前

 箏演奏家・福原左和子さんのために、

 

独奏箏のための「桜落葉」(2017)

 

  という小品を書いているのですが、これとペア

  になる曲をいずれ作曲しようと思っていました。

  ずいぶん日が経ってしまいましたが、ようやく

  昨年末に時間が取れたので、何日かを費やし、

  野菊をテーマにした新曲を完成しました。桜と

  菊、もっとも桜といっても、これは晩秋の紅葉

 した桜の落葉なので、季節的には秋なので、組曲

「ふたつの秋景色」というタイトルを、この2曲

 のセットに付けてもいいかなと、考えています。

 

・2曲とも、それぞれが約4分ほどの長さで、A-B-A を基本とする3部構成。箏の調弦も、前後

 の曲で大幅に変わることがないように配慮し、弾きやすく・聴きやすい一対にまとめました。

 日本的な情趣を留めている「桜落葉」に対し、「野菊の続く歩道」は日本情趣にこだわらない

 穏やかで爽やかな午後の明るさ。‥‥‥将来、誰かさんの愛奏曲になれれば嬉しいことです。

 

・なお、この曲は来る6月5日(金)松本市ハーモニーホールにおいて、楽友の田中静子さんによって

 25絃箏バージョンのかたちで初演される予定です。

 

 

[1918] 新しい作品の完成 (34)  女声合唱曲「令和の梅の花」

  • 2019.08.25 Sunday
  • 21:50

❖ 元号・令和の出典、万葉集をもとに

・今年の7月頃、以前から僕の合唱曲を歌ってく

 ださっている2つの女声合唱団から、この秋の

 それぞれの地域の合唱祭で歌う参加曲について

 相談されました。多くの団体が参加する合唱祭

 なので、各団の持ち時間は、たいてい8分程度に

 きびしく限定されています。

 

・それで僕も思案してみたのですが、折しも元号

 が平成から令和に代わったばかりだし、新元号

 の根拠となった万葉集第5巻に収録されている

 九州太宰府の長官・大伴旅人(おおとものたび

 と)の邸宅に、友人や地域の名士や役所の部下

 たちが集まって、祝宴を開き、各自が大伴邸の

 梅の花を見て詠じた和歌32首の中から、何首か

 を抜粋して、簡潔な女声合唱にまとめてみる事

 を思いつきました。また、令和の文字が含まれ

 ている漢文による序辞もそのままでは長いので

 意味を損なわない程度に4行に抑え、これにホ

 ストである旅人の和歌、当日のゲスト31名が詠

 じた31首から3首を続け、全体を7分半程度の

 合唱曲にまとめました。

 

・女声合唱曲「令和の梅の花」(出典/万葉集第5巻より)(2019)

 

・この曲の基本的なモチーフは、レミソとかレミラとか、雅楽の演奏の中で、しばしば和琴が

 かき鳴らす、大陸的な鷹揚とした響きのモチーフです。音楽全体は完全に洋楽ですが、中国の

 影響からまだ抜けきっていない奈良朝の大らかな情趣を感じていただければ、成功なのですが

 ‥‥‥すでに東大阪は「マードレ・エコー」が10月20日の初演に向かって、豊中は「女声コー

 ラス野の花」が12月? 日の初演に向かって、練習を開始、本番まで僕にはとても楽しみです。

 

[1908] 新しい作品の完成 (33)「日暮れ野原」

  • 2019.06.03 Monday
  • 23:35

❖ 東京秋の定演のための歌曲

・東京に本部がある「日本歌曲振興波の会」恒例

 の秋の公演は、いつも新作歌曲の発表会となっ

 ていて、数年前から関西に活動の拠点を移した

 僕ですが、名誉会員として今年も新作の歌曲を

 委員会からの指定にしたがって、1曲提供する

 事となりました。

 

・「日暮れ野原」(詩・木村 雄)(2019)

 

・作詩の木村氏とは2年前に「ある警備員の歌」

 (2017) という歌曲で、はじめて知己となった

 会友ですが、今回の作品は、詩型が遥かに長く、

 少年時代への追想が尽きない、清冽な作品です。

 前後に2行宛の序と跋を持ち、それに9行から

 なる2節の本文が挟まっている構成ですが、木

 村氏の巧みな措辞のもと、二つの説は各行が

 それぞれ字数、内容とも見事に対応しあって、

 まさに有節歌曲そのもののような言葉の構造物

 になっています。今回たまたま木村氏の詩篇と

 出会えた事を多とするするものです。いつもよ

り制作に日数がかかって、以降のスケジュールが乱れましたが、幸い4月25日、4'22" に収まる

この曲の完成をみました。この秋11月1日、紀尾井町ホールでの初演が待たれます。
 

[1824] 新しい作品の完成 (32)「ふるさと遠く」

  • 2018.09.19 Wednesday
  • 01:12

❖ 尺八と箏による序破急の3章

・今年の正月に岸和田・自泉会館で和洋合奏の

 演奏会があり、その時にピアノと尺八で伴奏

 する僕の歌曲が1曲演奏されたのですが、そ

 の時はじめてお付合いさせていただいた琴古

 流尺八奏者の小林鈴純師は、僕のいる豊中市

 の隣の吹田市で、父君とともに尺八の製管師

 としても活動しておられ、また僕の旧くから

 の楽友・折本師とも親しい誠実な演奏家です。

 

・その彼から程なく連絡があり、来年3月に予

 定されている郷里・加東市での演奏会のため

 に、尺八と箏による二重奏曲を書いてほしい

 とのこと、折から折本氏からの作曲依頼とも

 重なって戸惑いましたが、何とか頑張ってみ

 ようとばかり、お引受けしました。

 

トピック[1821] でお報せした折本氏への提供

 作品を完成し、譜面を浄書し、折本氏に送った

 のが8月20日、それから時を経ずして、この

 二重奏曲の制作に着手しました。

 

・幸い、作品のコンセプトと凡その曲のイメージが、その頃までにまとまりつつあったので、

 全3楽章からなるこの作品を月末8月31日に完成することができました。そして委嘱者の

 小林氏に9月6日に譜面を発送することが出来ました。

 

・誰の心にもある生まれ故郷への愛着、その想いの陰影を3つの章で捉えてみました。

 

・尺八と箏のための組曲「ふるさと遠く」(2018)

     1. 峠の別れ  2. 望郷の無言歌  3. 絆あらたに

 

・愁いを帯びた第1章から始まり、章を重ねるごとに音楽は活気を増し、第3章では

 故郷の人々との堅いきずなを確信して終わる「前向きな」流れに乗って音楽が進み

 ます。中間の第2章では、僕が高校時代の終わり頃に試みた習作の歌「ふるさとの」

   (1955)を、歌唱なしでメンデルスゾーンに代表されるような「無言歌」として尺八

 が演奏します(もともとは石川啄木の短歌3首につけた歌の曲です)。歌のパートを

 尺八で吹く小林氏には加東市が、僕には終戦の年まで生まれ育った福井市が、そして

 聴き手の方々にとっては、それぞれの懐かしい郷里の街が、浮かび上がる事でしょう。

 

・来年3月10日(日)にこの作品は加東市で初演の予定です。できればそれまでに、マ

 ザーアース社から出版したいと考えています。いずれまた、逐次お報せする予定です。

[1821] 新しい作品の完成 (31) 「海を旅ゆく」

  • 2018.09.15 Saturday
  • 20:13

❖ あまり試みた事がなかった箏の独奏曲

・邦楽演奏グループ「邦ダッシュ」という三重奏

 団(トリオ)の一員で、箏も尺八もこなす折本

 大人樹氏から、新曲を委嘱されました。来年に

 予定されている氏の神戸リサイタルのために、

 箏のソロの曲を書いて欲しい、できれば神戸に

 関わりのある内容のものを希望、との事。さあ

 僕にとっては難題となりました。これまで、箏

 単独の、それも歌をともなわない器楽だけでの

 5分以上の独奏曲を、書いた事がないのです。

 

・また、邦楽と神戸をどのように結びつけるのか、

 僕の知るかぎり神戸といえば、源氏物語の須磨・

 明石の巻か、平家物語の敦盛・熊谷直実の一件

 などしか思い浮かばず、むなしく日時が経って

 しまったのですが、ある日、突然別の切り口が

 啓示のように現れました。

 

・漂泊の歌人とも呼ばれる若山牧水が、23歳の帰

 省のときに試みた中国地方への長旅、その時に

 詠んだ短歌が、歌集「別離」に収められています。

 ・山ねむる 山のふもとに海ねむる かなしき春の国を旅ゆく そしてこのすぐ後に、岡山県

 二本松峠あたりで詠まれた絶唱:

 ・幾山河 越えさり行かば 寂しさの終てなむ国ぞ 今日も旅ゆく  が収められています。

 

・中国山脈と瀬戸内海に挟まれたあの地方の情景が、目に浮かびます。上掲の最初の短歌に想を

 得て、「海を旅ゆく」という表題で、約5分半の独奏曲を、(A-B-A)-(C-D-C)-(A-B)-coda、

 基本的には3部形式の構成でまとめました。牧水がその1年前に知り合った女性への恋心が

 次第に深まりつつあった、若き日のやるせない情感、最終的には成就しないまま終った初恋

 ‥‥‥その青春の想いを、箏13本の絃に託しました。

 


 

[1818] 新しい作品の完成(30)

  • 2018.08.03 Friday
  • 15:20

❖ 創立60周年記念のための委嘱作品

・トピック[1815] でも紹介した豊中市合唱協会

 は今年で創立60周年を迎えます。毎年恒例の

 12月に、今年は記念式典を持たれる予定です

 が、その演奏会において記念のための新曲を、

 会員有志によって演奏披露される案が出され、

 作曲の打診がありました。とても光栄なこと

 なので、旧知の詩人・池田もと子さんに相談

 したところ、さっそく「野の花がすき」とい

 う素敵な詩稿を送ってこられました。

 

・野の花がすき

 まだ北風の吹く早春に

 春を告げてくれる

 はこべの花

 澄んだ青い瞳で咲く

 いぬふぐりの花

 

・これが第1節で、同じ形の節が2節続きます。

 簡潔で素直な情感に溢れた詩篇なので、すっ

 かり気に入ってしまい、これをテキストとして

 女声2部合唱の作品を制作し、提供させて頂くことにしました。

 

・素朴な詩篇に作曲するとき留意すべきは、決して曲が安易なものに堕してはならない、と

 いう事です。そのために、すくなくとも1番と2番は、語彙のアクセントに極力従いながら

 同じ旋律の中に言葉を自然に収め、A-A-B のような構成(バール形式)で、この短曲をまと

 める事でした。気に入った詩なので、直ぐにでも完成できると思っていたのですが、その後

 大阪北部での強い地震や、連日の猛暑による体調不良が長引き、着手してから12日後の7月

 25日に、ようやく4分弱の二部合唱曲を完成しました。苦労しましたが、まずまず小品とし

 ては「壺中天」とでも呼ぶべきか、まとまった世界が表現できたと思っています。 

 

・ようやく「現物」ができたので、これから会員の参加者を募って練習に入ってくださるとの事。

 今年の12月9日(日)に予定されている演奏会に、果たしてどのように初演して頂けるのか、

 今後の進捗を期待しているところです。

[1816] 新しい作品の完成 (29)

  • 2018.06.21 Thursday
  • 17:59

❖ 海外での初演と出版が確定した三重奏曲

・この三重奏を完成したのは今年の1月10日、

 つまり昨年の暮れから新年にかけて、ずっと

 僕は制作に明け暮れていました。ひとまず完

 了してから、作曲を打診してきていた(委嘱

 者と呼んでも良いかも)ユーフォニアム奏者・

 アダム・フライ氏と連絡を取り、ダメ出しが

 あるかどうかチェックしてもらい、彼の演奏

 日程がタイトで、チェックに日時を要しまし

 たが、最終的に、向後のリサイタルで彼が仲

 間とともに初演、同時に彼の出版ブランド

 Euphonium. com Publications からの出版

 が決定しました。ご案内が今日まで遅れたの

 は、そのためでした。

 

・アルトサックス、ユーフォニアム、ピアノの

 ための 「琥珀色の間奏曲」(2018)

   " Amber Interlude " for alto saxophone,

     euphonium and piano (2018)

 

・コハクイロなどと日本語で呼ぶよりも、英語

 のままアンバー・インターリュードと呼ぶ方が簡単で、楽譜のタイトルも英文がメインです。

 演奏時間約6分半の親しみやすい小品ですが、上掲のサンプル譜を見ても気づかれるように、

 この作品、実のところは、2000年に作曲したサクソフォーン四重奏曲「風のアーケード」

 を、2014年になってフルート合奏のための「追憶の季節」**にリメイクし、それを更に

 今回、alt-Sax, Euph, Pf のためのトリオにリ・リメイク?したもので、ピアノが加わること

 によって、響きの作り方の発想を今回は大幅に更新しなければならず、とても苦労したのです

 が、その一方で、自分にとっては親しい楽器・ピアノが加わることで、伸び伸びと音楽をリ

 ライトすることができました。古代の樹脂が化石化した琥珀アンバーには、時おり、中に昆虫

 などが閉じ込められて化石になっています。過ぎ去った遠い記憶を、ふと懐かしく我々に想い

 出させてくれる、この間奏曲‥‥‥まさに追憶の一刻ひとときと呼ぶことができるでしょう。

 この秋には楽譜が刊行される予定なので、その折に改めてまた、ご案内させてください。

 

  *「風のアーケード」(2000)は、トピック[1728] で紹介している、大阪芸大時代の教え子の

  辻本剛志氏らトゥジュール・サクソフォーン・カルテットの諸氏によって同年3月初演。

**「追憶の季節」(2014)は、8月に完成東京初演関西初演東京再演名古屋初演など。

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