[1824] 新しい作品の完成 (32)「ふるさと遠く」

  • 2018.09.19 Wednesday
  • 01:12

❖ 尺八と箏による序破急の3章

・今年の正月に岸和田・自泉会館で和洋合奏の

 演奏会があり、その時にピアノと尺八で伴奏

 する僕の歌曲が1曲演奏されたのですが、そ

 の時はじめてお付合いさせていただいた琴古

 流尺八奏者の小林鈴純師は、僕のいる豊中市

 の隣の吹田市で、父君とともに尺八の製管師

 としても活動しておられ、また僕の旧くから

 の楽友・折本師とも親しい誠実な演奏家です。

 

・その彼から程なく連絡があり、来年3月に予

 定されている郷里・加東市での演奏会のため

 に、尺八と箏による二重奏曲を書いてほしい

 とのこと、折から折本氏からの作曲依頼とも

 重なって戸惑いましたが、何とか頑張ってみ

 ようとばかり、お引受けしました。

 

トピック[1821] でお報せした折本氏への提供

 作品を完成し、譜面を浄書し、折本氏に送った

 のが8月20日、それから時を経ずして、この

 二重奏曲の制作に着手しました。

 

・幸い、作品のコンセプトと凡その曲のイメージが、その頃までにまとまりつつあったので、

 全3楽章からなるこの作品を月末8月31日に完成することができました。そして委嘱者の

 小林氏に9月6日に譜面を発送することが出来ました。

 

・誰の心にもある生まれ故郷への愛着、その想いの陰影を3つの章で捉えてみました。

 

・尺八と箏のための組曲「ふるさと遠く」(2018)

     1. 峠の別れ  2. 望郷の無言歌  3. 絆あらたに

 

・愁いを帯びた第1章から始まり、章を重ねるごとに音楽は活気を増し、第3章では

 故郷の人々との堅いきずなを確信して終わる「前向きな」流れに乗って音楽が進み

 ます。中間の第2章では、僕が高校時代の終わり頃に試みた習作の歌「ふるさとの」

   (1955)を、歌唱なしでメンデルスゾーンに代表されるような「無言歌」として尺八

 が演奏します(もともとは石川啄木の短歌3首につけた歌の曲です)。歌のパートを

 尺八で吹く小林氏には加東市が、僕には終戦の年まで生まれ育った福井市が、そして

 聴き手の方々にとっては、それぞれの懐かしい郷里の街が、浮かび上がる事でしょう。

 

・来年3月10日(日)にこの作品は加東市で初演の予定です。できればそれまでに、マ

 ザーアース社から出版したいと考えています。いずれまた、逐次お報せする予定です。

[1821] 新しい作品の完成 (31) 「海を旅ゆく」

  • 2018.09.15 Saturday
  • 20:13

❖ あまり試みた事がなかった箏の独奏曲

・邦楽演奏グループ「邦ダッシュ」という三重奏

 団(トリオ)の一員で、箏も尺八もこなす折本

 大人樹氏から、新曲を委嘱されました。来年に

 予定されている氏の神戸リサイタルのために、

 箏のソロの曲を書いて欲しい、できれば神戸に

 関わりのある内容のものを希望、との事。さあ

 僕にとっては難題となりました。これまで、箏

 単独の、それも歌をともなわない器楽だけでの

 5分以上の独奏曲を、書いた事がないのです。

 

・また、邦楽と神戸をどのように結びつけるのか、

 僕の知るかぎり神戸といえば、源氏物語の須磨・

 明石の巻か、平家物語の敦盛・熊谷直実の一件

 などしか思い浮かばず、むなしく日時が経って

 しまったのですが、ある日、突然別の切り口が

 啓示のように現れました。

 

・漂泊の歌人とも呼ばれる若山牧水が、23歳の帰

 省のときに試みた中国地方への長旅、その時に

 詠んだ短歌が、歌集「別離」に収められています。

 ・山ねむる 山のふもとに海ねむる かなしき春の国を旅ゆく そしてこのすぐ後に、岡山県

 二本松峠あたりで詠まれた絶唱:

 ・幾山河 越えさり行かば 寂しさの終てなむ国ぞ 今日も旅ゆく  が収められています。

 

・中国山脈と瀬戸内海に挟まれたあの地方の情景が、目に浮かびます。上掲の最初の短歌に想を

 得て、「海を旅ゆく」という表題で、約5分半の独奏曲を、(A-B-A)-(C-D-C)-(A-B)-coda、

 基本的には3部形式の構成でまとめました。牧水がその1年前に知り合った女性への恋心が

 次第に深まりつつあった、若き日のやるせない情感、最終的には成就しないまま終った初恋

 ‥‥‥その青春の想いを、箏13本の絃に託しました。

 


 

[1818] 新しい作品の完成(30)

  • 2018.08.03 Friday
  • 15:20

❖ 創立60周年記念のための委嘱作品

・トピック[1815] でも紹介した豊中市合唱協会

 は今年で創立60周年を迎えます。毎年恒例の

 12月に、今年は記念式典を持たれる予定です

 が、その演奏会において記念のための新曲を、

 会員有志によって演奏披露される案が出され、

 作曲の打診がありました。とても光栄なこと

 なので、旧知の詩人・池田もと子さんに相談

 したところ、さっそく「野の花がすき」とい

 う素敵な詩稿を送ってこられました。

 

・野の花がすき

 まだ北風の吹く早春に

 春を告げてくれる

 はこべの花

 澄んだ青い瞳で咲く

 いぬふぐりの花

 

・これが第1節で、同じ形の節が2節続きます。

 簡潔で素直な情感に溢れた詩篇なので、すっ

 かり気に入ってしまい、これをテキストとして

 女声2部合唱の作品を制作し、提供させて頂くことにしました。

 

・素朴な詩篇に作曲するとき留意すべきは、決して曲が安易なものに堕してはならない、と

 いう事です。そのために、すくなくとも1番と2番は、語彙のアクセントに極力従いながら

 同じ旋律の中に言葉を自然に収め、A-A-B のような構成(バール形式)で、この短曲をまと

 める事でした。気に入った詩なので、直ぐにでも完成できると思っていたのですが、その後

 大阪北部での強い地震や、連日の猛暑による体調不良が長引き、着手してから12日後の7月

 25日に、ようやく4分弱の二部合唱曲を完成しました。苦労しましたが、まずまず小品とし

 ては「壺中天」とでも呼ぶべきか、まとまった世界が表現できたと思っています。 

 

・ようやく「現物」ができたので、これから会員の参加者を募って練習に入ってくださるとの事。

 今年の12月9日(日)に予定されている演奏会に、果たしてどのように初演して頂けるのか、

 今後の進捗を期待しているところです。

[1816] 新しい作品の完成 (29)

  • 2018.06.21 Thursday
  • 17:59

❖ 海外での初演と出版が確定した三重奏曲

・この三重奏を完成したのは今年の1月10日、

 つまり昨年の暮れから新年にかけて、ずっと

 僕は制作に明け暮れていました。ひとまず完

 了してから、作曲を打診してきていた(委嘱

 者と呼んでも良いかも)ユーフォニアム奏者・

 アダム・フライ氏と連絡を取り、ダメ出しが

 あるかどうかチェックしてもらい、彼の演奏

 日程がタイトで、チェックに日時を要しまし

 たが、最終的に、向後のリサイタルで彼が仲

 間とともに初演、同時に彼の出版ブランド

 Euphonium. com Publications からの出版

 が決定しました。ご案内が今日まで遅れたの

 は、そのためでした。

 

・アルトサックス、ユーフォニアム、ピアノの

 ための 「琥珀色の間奏曲」(2018)

   " Amber Interlude " for alto saxophone,

     euphonium and piano (2018)

 

・コハクイロなどと日本語で呼ぶよりも、英語

 のままアンバー・インターリュードと呼ぶ方が簡単で、楽譜のタイトルも英文がメインです。

 演奏時間約6分半の親しみやすい小品ですが、上掲のサンプル譜を見ても気づかれるように、

 この作品、実のところは、2000年に作曲したサクソフォーン四重奏曲「風のアーケード」

 を、2014年になってフルート合奏のための「追憶の季節」**にリメイクし、それを更に

 今回、alt-Sax, Euph, Pf のためのトリオにリ・リメイク?したもので、ピアノが加わること

 によって、響きの作り方の発想を今回は大幅に更新しなければならず、とても苦労したのです

 が、その一方で、自分にとっては親しい楽器・ピアノが加わることで、伸び伸びと音楽をリ

 ライトすることができました。古代の樹脂が化石化した琥珀アンバーには、時おり、中に昆虫

 などが閉じ込められて化石になっています。過ぎ去った遠い記憶を、ふと懐かしく我々に想い

 出させてくれる、この間奏曲‥‥‥まさに追憶の一刻ひとときと呼ぶことができるでしょう。

 この秋には楽譜が刊行される予定なので、その折に改めてまた、ご案内させてください。

 

  *「風のアーケード」(2000)は、トピック[1728] で紹介している、大阪芸大時代の教え子の

  辻本剛志氏らトゥジュール・サクソフォーン・カルテットの諸氏によって同年3月初演。

**「追憶の季節」(2014)は、8月に完成東京初演関西初演東京再演名古屋初演など。

[1811] 新しい作品の完成(28)

  • 2018.04.26 Thursday
  • 09:38

❖ 秋の東京定演に出品する2曲目

前トピックに続き、数日後にこの作品を完成し

 ました。作詩者の入船氏は、昨年の会にも「夏

 休み」でご一緒した詩部門の会員です。

 

・「冬の夜話し」(2018) (詩・入船康和)

 

・左に掲示した手書き浄書譜面の冒頭に、歌詞を

 載せていますが、不鮮明ながら視覚的にも判る

 ように、この詩は整った4行3節からなる詩型

 で、まさに「有節歌曲」つまり同じメロディー

 を1番2番3番と歌詞を変えて歌って行ける、

 詩そのものが音楽的にできている好都合な作品

 です。通常の歌では、童謡から演歌までそれが

 「あたりまえ」なのですが、いつの頃からか日

 本歌曲では、そういう形式の整った詩を書く詩

 人が、僕の所属する会ではいなくなり、今では

 自由詩が主流となってしまいました。

 

・今回、この作品に巡り合えたことを、僕は僥倖

 と喜び、「この道」や「あかとんぼ」の先例に

 ならって、ピアノ伴奏は3回とも変えないまま、歌のメロディーも1番のメロディーに従う

 ことを原則として(言葉のアクセントが異なる個所だけ微調整して)愉しみながら作曲を進

 めました。掲示の楽譜、一見するとピアノ伴奏譜の上に、女声三部合唱が書かれているよう

 に見えますが、実際は、下から1番2番3番と、ソロの歌唱パートが記譜されているのです。

 

・僕が、これまで一時期には役員も務めさせていただいた日本歌曲の会では、新作の歌曲はす

 べて「首都圏を中心とする標準アクセント」に従うことを原則としていて、この作品も含め

 僕の歌曲作品は、関西弁による幾つかの作品以外は、全てこの方針に従っていますが、こう

 いう有節形式の歌曲でも、それを守るべきかどうか、判断の難しいところです。「からたち

 の花」では、厳密にアクセントに従って、異なるメロディを書き分けた山田耕筰が、「あか

 とんぼ」ではメロディの書き分けをせずに、第3節の「十五でねえやは嫁に行き」を敢えて

 「十五でねえやは夜目に雪」と誤聴されるリスク?をものともせずに、メロディをそのまま

 にした事を、僕は「耕筰の見識」として、心から評価・敬服しています。

 

・曲のコメントが最後になってしまいました。「冬の夜話し」(あえて「し」という送りを加

 えた詩人の配慮。これがないと「夜話」が「ヤワ」と呼ばれるかも知れず。)は、冬の夜寒

 に語られる登山男ヤマオトコの述懷です。‥‥‥(1) 風が戸を叩く冬の夜は 笛と喇叭を奏

   でながら むかしの山友トモが夢に現わる 山小屋ヤマヤのころが懐かしい  ‥‥いささか

 ぶっきら棒で、措辞にも仲間言葉が使われる男唄。湿っぽくない音楽を、これに配しました。

[1810] 新しい作品の完成(27)

  • 2018.04.11 Wednesday
  • 22:22

❖ 秋の東京定演に出品する1曲目

・現在もう僕は会員ではなく、名誉会員にして

 頂いているのですが、昨年の第1回公演に続

 き、今年の秋にも、もと我々の本部組織だっ

 た東京の「日本歌曲振興波の会」主催による

 第2回定期演奏会(新作の会)が開催される

 予定です。

 

・僕も要請されて、会員の詩に2曲ばかり曲を

 つけて初演していただくことになりました。

 その1曲目がこれです。

 

・「想い出がふる」(2018)

                              (詩・いしかわ きんえつ)

 

宵やみのとき きみがため あめがふる 

 きみがため 吾がほほがぬれる

 ‥‥‥と歌いだされる叙情的な佳篇。詩形の

 上では自由詩の形態ですが、措辞には詩語の

 繰り返しが意図的にはかられていて、とても

 詩自体が「音楽的」で、楽しみながら作曲を

 進めました。自分にとっては久々の短調による作品になりましたが、過ぎ去った日々を歌

 う中間部では、穏やかな長調に移り、ここには周知の「垣に赤い花咲く‥‥‥」の旋律が

 ひっそりとピアノで重なってきます。‥‥‥夕暮れの街に降りだした雨が呼び起こす遠い

 恋人との想い出を歌います。


 

 

[1734] 新しい作品の完成 (26)

  • 2017.11.04 Saturday
  • 04:07

❖ 箏族邦楽器による三重奏曲の3作目 

・今年はどういうわけか、作曲に追われる一年間

 だったようです。本ブログで、そのつどお報せ

 してきましたが、今回の曲が2017年の14番目

 の作品となります。頼まれるとイヤとは言えな

 い損な性格なので、制作で呻吟するのは自分な

 のですが、ともかくも最終の終止線を記入する

 時の幼稚な達成感めいたものが、自分を引き止

 めていて、この煉獄から抜け出せないでいます。

 

・邦楽器を介しての楽友・二世/狩谷春樹カリヤ

 シュンジュさんは、現在ご尊父の跡を継がれて、

 幅広く活動しておられますが、彼女を中心に結

 成された「邦ダッシュ」という演奏ユニットの

 ために、次なる新作がほしいとの要請を受け、

 この夏頃からコンセプトを考えあぐねていまし

 た。来年4月の彼女の重要な記念演奏会で使い

 たいとの事、やはり年内には譜面をお渡しする

 必要があり、先月10/24から制作に着手、幸い

 楽想に恵まれて、4日後の10/27日に、単楽章

 約6分の作品を得る事ができました。

 

・三絃・二十絃・十七絃のための 三重奏曲「青葉の波」(2017)

 

・4月の演奏会との事でしたが、既存の曲にも春の名曲は多いので、季節を先取りして今回は

 初夏の爽やかさをテーマに、いつもの中間部に緩徐楽句を持つ変則的なソナタ形式の音楽を

 今回も試みました。「青葉の波」という表題は、桃山期の大名で和歌の道にも秀でていた十

 市遠忠トイチノトオタダ(1497~1545)の和歌に着想を得て、それをタイトルにしました。

 

・みづいろの梢にかよふ夏山の 青葉波寄る風のあけぼの   十市遠忠

 

・およそ武人の和歌とは思いもよらぬ、デリケートで美しいイメージで構成された、新古今

 和歌集や玉葉集・風雅集のスタイルを思わせる印象深い詠歌です。流れるような9拍子を

 基本のリズムとして、この上に主題を展開し、中間部はやや緩やかに4拍子のメロディを

 対位法的に扱い、変化を持たせました。歓びと愁いとが交錯して進みますが、季節に相応

 しい爽やかな情感で、全体をまとめました。狩谷先生にOKしてもらえるかどうか、本番

 を密かに期待しています。

[1727] 新しい作品の完成 (25)

  • 2017.10.07 Saturday
  • 02:48

❖ 楽器紹介的な箏独奏の小品

前トピックに関連するのですが、箏に与えら

 れた持ち時間10分のうち、「新映六段」が

 約6分少々、あとまだ4分ほど箏の紹介に使

 える時間があるので、せっかくのチャンスだ

 からと、ソロ用の新曲を今回の箏奏者・福原

 左和子さんのために、即興的に作曲しました。

 技術的にはそれほど高度でなくて、しかし箏

 の個性が発揮できる内容という目線で、2日

 間ほどを費やし(その意味では即興でもない

 のですが)3分18秒の短品ができ、福原さん

 に感謝されました。

 

・箏独奏のための「桜落葉」(2017)

 

・外国の人たちは桜というと、あの華やかな

 満開の開花や桜吹雪をイメージされますが、

 秋が深まった頃の、時雨でしっとりと濡れ

 た地面で、幾重にも重なりながら、あの

 懐かしい桜餅の香りを漂わせている桜落葉、

 その想いを音楽に託しました。

 

・できれば将来、何か他の短曲とセットにして、箏独奏用の組曲にまとめようと思っています。

 考えてみると、これまで何曲もの箏のための作品を書いていますが、独奏曲を書いたのは、

 これが最初だったような気がします。‥‥‥箏の皆さんの役に立つものを提供したいです。
 

[1726] 新しい作品の完成 (24)

  • 2017.10.07 Saturday
  • 01:57

❖ 日本と北欧の民族楽器のコラボレーション

 

・今年の1月に「東京タワー文化フェスティバ

 ル」という、音楽を中心とする国際文化交流

 の企画があり、僕もそれに参加したのですが、

 第2弾として、今回は互いの国の民族楽器に

 よるコラボレーションをテーマに、ふたたび

 東京タワー特設ステージで、ワークショップ

 を兼ねた演奏会が持たれることになりました。

 

・主催者側からの要請もあり、僕は今回、北欧

 フィンランドの民族楽器カンテレと箏とのア

 ンサンブルの作品を提供することとなりまし

 たが、何しろ8月になってからの急なお話

 だったので、以前にも試みたことのある八橋

 検校「六段の調」をもとに、「新映六段」

   (Six-steps Collabolation for 11-strings

    Kantele and Koto) (2017)というタイトル

   のコラボレーションを9月13日に完成し、

   演奏者の方にお送りしました。

 

・カンテレをフルに活用した曲とはとても言えませんが、箏のズングリした音色に、カンテレの

 やや金属的で繊細な響きがからみあって、それなりに独特の音風景が展開するものと期待して

 います。両楽器の音量バランスをどのように克服するかも課題の一つですが、予定されている

 11月11日(土)の初演成功を祈っています。(チラシが入手できたら、改めてご案内します。)
 

[1723] 新しい作品の完成 (23)

  • 2017.08.29 Tuesday
  • 18:30

❖ 市民伝承オペラへの追加曲 2

前トピックの続きになりますが、肝心な第3回

 公演が来年3月に決定したことを書きもらしま

 した。つい先日、主要キャストを含む1回目の

 ミーティングがあったばかりで、チラシもまだ

 これから印刷という状況ですが、日時と場所は:

 

・2018年3月4日(土)午後2時開演

・かつらぎ総合文化会館あじさいホール

      (和歌山県伊都郡かつらぎ町丁の町)

 

・第2回から2年越しの再演、今回も台本に手直し

 があり、演出の防野氏も今回のを最終決定バージ

 ョンにしたいとの事。すでに書いたように、2曲

 のアリアが追加となり、2曲目が本トピックで紹

 介するソプラノ横笛が第1幕第4場で歌うもの。

 ‥‥‥もはや面会もしてくれない恋人・斎藤時頼

 への嘆き恨み、その激情がはっと悟りの境地へ変

 化して行き、みずからの血潮で石碑に和歌を記す

 前半幕切れのクライマックスとなるシーンです。

 彼女の心境の変化を、能面をつけた役者が舞うシ

 ーンと重ね、いつのまにか般若ハンニャの面がおだやかな女性の小面コオモテに変わる所作が

 見どころとの事です)。そして、再び相見える事なく横笛は、みずからもまた尼となり、仏道

 修行の道に進みます。すでに出家した時頼も、このさき高野山に入山、やがて滝口入道と呼ば

 れる高僧にいたるのです。‥‥‥この重要な舞台で横笛が歌うのが、今回のアリアです。

 

・横笛(ソプラノ)のアリア 「嵯峨の奥里」

 

・前半のクライマックスとなる場面なので、伴奏楽器を総動員して曲を作りました。といっても

 フルオーケストラではなく、フルート、尺八、箏合奏(2部)、電子オルガン、ピアノの6パ

 ートに過ぎませんが、動から静へ、暗から明へ、楽器の層と音色を変化させて、第1曲の完成

 後の8月17日に、約9日をかけて曲を完成しました。音楽がどの方向に進めば良いかは明確な

 ので、前曲ほど戸惑うことなく制作は進捗したと思います。あとは舞台の上で、横笛の歌唱と

 能面の所作とが、どのようにまとまって行くのか、演出の手腕に期待したいところです。

 

・来年の年頭ごろに、チラシができあがった時点で、再度ご紹介するつもりです。なお、演目の

 正式なタイトルは『第参回 紀州かつらぎふるさとオペラ "横笛の詩"/紀州かつらぎ・天野の里

 に伝わる 娘「横笛」の悲恋物語』というものです。

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