[1527] 新しい作品の完成

  • 2015.07.10 Friday
  • 01:58
❖ 老春をみずから言祝ぐ詩人の道程    
・歌曲「わが道」(詩・貞松瑩子)(2015)

・僕より10歳も年長の貞松瑩子さんとは、1995
 年に彼女の「秋風の妖精」の詩に作曲したのが
 ご縁で、もう20年来の楽友、これまで作曲させ
 てもらった歌曲の数も、二重唱や箏歌なども含
 めると、10作品以上に及んでいます。両人とも
 波の会・日本歌曲振興会に所属しています。

・この会の名古屋支部の定期演奏会が、今年も秋
 10月31日に開催の予定ですが、そのための初演
 作品として作曲を依頼され、上記の作品を完成
 しました。いずれまた、チラシができた時点で
 ご案内させていただく予定です。

・詩人のこれまでの、抒情的だが厳しい情念を内
 に秘めた、ある意味で難解な詩篇とは表情が異
 なり、今回の「わが道」は簡明で、いわば老春
 とでも言うべき軽みを感じさせる詩型です。

・永年、詩作の道を歩んできた詩人が、老境に達していま振り返ると、かつて真如の月影を仰
 ぎつつ歩んできた夜が明けていて、春風駘蕩、春一色・花一色の世界に来ている、といった
 心境が平明な措辞に託されています。演奏時間が4分弱の小振りな歌曲ですが、音楽の方も
 詩のメッセージに添って、前半のやや暗く、転調を繰返す不安定な楽句から、ト長調の調性
 が確立して、ゆったりと歌が流れてゆく、そのような構成でまとめています。今回名古屋で
 初演して下さる名古屋支部長・伊藤晶子さんのソプラノを前提に、約4日間で作曲しました。
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