[1531] 10月の演奏会(1)

  • 2015.08.16 Sunday
  • 10:46

 ❖ 洋楽/邦楽 ふたつの「歌もの」           ・この演奏会は終了しました
・10月3日(土)午後2時半開演
・ホテルオークラ神戸チャペル
   (中央区メリケンパーク)

・数年前から毎年にわたって、僕
 の邦楽新作を初演して下さって
 いるグループ
「邦ダッシュ」
 皆様には、いつも感謝している
 のですが、山本亜美、折本大人
 樹のメンバーと共に中心になっ
 ておられるのが2代狩谷春樹さん
 です。その春樹さんの愛娘が、
 今回のリサイタルのヒロイン・
 狩谷瑠美さんで、「こと・うた
・おと・こんさーと」というタイトルが示すように、洋楽から邦楽までの幅広い作品をプログラム
 に組み入れ、歌のみならず狩谷の系譜を継ぐ者として、本来の素養である三弦や箏の演奏も披露
 されるという、意欲的なリサイタルです。

・このリサイタルに、僕の作品も演奏していただくことになりました。それも洋楽(ピアノ伴奏に
 よる)と邦楽(尺八と箏を伴う)、ジャンルの異なる曲目で、とても嬉しく思っています。


・叙情歌曲集「散歩の向こうに」(作詩・きのしたみのる)から
  1.こんなに寒い朝だから  2.落ち葉がくれた絵具で  3.散歩道

・「つつ井筒竜田越え」(「伊勢物語」第23段)

・前者はピアノ伴奏による歌曲で、1988年の作品です。いずれも短い詩による素直な作品ですが、
 当時知り合った吹田市在住の木下稔氏の詩句がことに素晴らしく、6年後に音楽之友社から叙情
 歌曲集
「散歩の向こうに」というタイトルで出版になりました。その中の最初3曲が歌われます。

・後者は邦楽系の作品ですが、弾き歌いの曲ではなく、尺八と箏の伴奏によって、洋楽の発声で歌
 われる折衷的な歌曲です。伊勢物語には「八つ橋かきつばた」とか「隅田川みやこどり」とか、
 古来から愛されているエピソードの章が多いのですが、この23段目も、幼なじみだった少年少女
 が年頃になり、やがて結ばれる前段に続いて、ひととき心変わりした男を、なおも信じ続ける女
 の真心に、やがて男も目が覚めるという人生の哀歓を、素朴な邦楽の響きの中に託します。作曲
 は2010年、なお、関西では今回が初演となります。

・今回は、彼女と共に演奏して下さるピアノ、尺八、箏の皆さんが、どの方もこれまで別の演奏会
 でご縁の深まった方々ばかりなので、僕も安心して演奏解釈をお任せしようと思っています。


・秋の日射しが爽やかな午後、海風の涼しいホテルのチャペルで、心和む演奏会が無事成功裡に終
 りました。前半がピアノ伴奏を中心とする洋楽の世界、休憩を挟んで後半が箏や尺八をバックに
 歌われる邦楽系の音楽、コントラバスが一部加わってのユニークなステージ展開でした。幸い、
 僕の曲も、日本語の発声に適合した彼女のクリアな声質のおかげで、言葉がよく判り、大成功で
 した。また次回にも、何か歌ってほしいな、と今から期待しています。

  
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