[1806] 2月の演奏会(1)
- 2018.01.27 Saturday
- 12:37
❖ FM放送での作品演奏 ・この放送は終了しました
・2月7日 am 11:20〜11:50
・2月8日 am 05:20〜05:50 (再放送)
・NHK FM(大阪) 「邦楽のひととき」
・僕にとってこういう体験は、もう10年以上も
以前に、自分のテューバ作品が放送された時
以来の出来事なので、専用の分類タグもなく、
仮に「演奏会予定」として紹介させていただ
きますが、思いがけない機会を得ました。
・すでに演奏会が終了しましたが、昨年12月の
第29回「関西邦楽作曲家協会作品発表会」で
皆様に聴いていただいた僕の曲が、当日来場
されていたNHKの邦楽担当者の方の関心を呼
んだらしく、来月のFM番組「邦楽のひととき」
で紹介されることになりました。
・ひらのりょうこの朗読詩による「おゆき」
(2000)
・そのような訳で、今年に入っての15日に、演奏者の梶寿美子さんがNHKのスタジオに収録に
行ったり、数度にわたる過去の再演資料を提供したり、やや慌ただしく過ごしました。しかし
障害者の梶さんにとっても、良い体験になったことと喜んでいます。また、この作品の背後に
流れている「反戦平和」という、詩人・ひらのさんの重いテーマが、放送という媒体を介して、
果たしてどのように伝わるか、この「箏の弾き語り」に作曲者も期待しています。
・外部の音が漏れたり、音響には不満が残る朝日生命ホールでなら、何となく良いように聞こえ
ても、正規の設備によってスタジオ録音されたものは、果たしてどのように聞こえてくるのか、
実のところ不安でもあったのですが、当日ラジカセから流れてきた「おゆき」は、作曲者の耳
にも心地よく、前日までの心配を払拭してくれました。箏の梶さんにとっても、スタジオ録音
は初体験だったかも知れないのですが、能くプレッシャーに耐え、伸びやかな演奏を聴かせて
くれました。すっかり彼女の心の中に同化しているという印象です。箏の手に、2箇所ほどヌ
ケがありましたが、そんな事が気にならないほど、音楽が自然に流れてよかったと思います。
作曲者として特に感じたのは、この曲に何度か現れる上行または下降のグリッサンド‥‥‥
彼女の演奏では、語りの場面場面でグリッサンドの表情が異なっていて、安易に無表情に乱用
されがちなこの手法を、彼女は見事に音楽の内容に結びつけて演奏していました。終わりの方
の冬の夜のシーンでは、まるでハープのような丸いサウンドで、外は寒く部屋の中はほの暖か
い懐かしい空気が、表出されていました。これはまさに、彼女の手柄テガラです。ほんとに、
お疲れ様でした!なお、今回のことに関して大変お世話になったNHKのスタッフの方々にも
心からの感謝を伝えたいと思います。有難うございました。