[1903] 3月の演奏会(2)

  • 2019.01.31 Thursday
  • 18:02

❖ 故郷への想いを序破急3楽章で     ・この演奏会は終了しました

・3月10日(日)午後2時開演

・やしろ国際学習塾 L.O.C.ホール

               (兵庫県加東市上三草)

 

・昨年1月の演奏会で僕の歌曲の尺八パートを

 吹いて頂いた小林鈴純氏は、加東市という兵

 庫県の山合いにある田園都市の出身で、故郷

 ではご母堂はじめ家族の方々が邦楽の教室を

 持っておられます。また、先日リサイタル

 開催した折本慶太氏は小林氏の親友、という

 関わりで、加東市の箏教室に専属でレッスン

 指導に通っておれらます。

 

・そのような経緯から、今回の演奏会のために

 尺八と箏による作品を委嘱され、昨年9月に

 完成したことは既にトピック[1824]で、曲

 の内容も合わせて、お伝えしていますが、

 

・尺八と箏のための組曲「ふるさと遠く」(2018)

 

 ・峠の別れ/望郷の無言歌/絆あらたに という3つの小楽章からなる、全体で10分弱の

 序破急3章が、この日ようやく初演の運びとなります。前トピック[1902]でお伝えしたよう

 に、尺八をオーボエに変更してのバージョン替え演奏が、ちょうど8日前に京都市で演奏さ

 れるのですが、本来の初演はこちらなので、僕も大いに期待、演奏の成功を祈っています。

 はじめて訪れる加東市の皆様とも、これを機に新しい絆が生まれることを期待しています。

 

・春に三日の晴れなし、という言い伝えがある通り、数日前からの気象予報が的中し、前日の

 好天が一変、朝からナーバスで寒々とした空となり、演奏会の始まる午後には小雨も降って

 きましたが、年に一度の邦楽教室の発表演奏会は、近隣からの聴衆の皆さんで大盛会となり

 都市の演奏会とは格別の、熱心な地域の絆が感じられる良い演奏会となりました。東条湖ラ

 ンドのある北播磨の加東市へは、僕も今回はじめて加古川線というJRに乗って各停約60分、

 社町ヤシロチョウと言う、駅前にはファミマもローソンもなく、ただ駅があるだけの、僕に

 とっては実に懐かしい(自分の高校時代を思い出させる)下車駅から、迎えに来てくださっ

 た車で瀟洒な市立の会場に入りました。尺八の小林氏が加東市の出身、親友の折本氏が、こ

 この箏曲教室で指導されているという関わりで、今回僕の作品を初演して頂いたのですが、

 心のこもった初演となり、大成功でした。さらにこの曲は、年末12月7日に予定されている

 恒例の「関西邦楽作曲家協会」の作品演奏会でも、お二人によって再演していただきます。

 帰途には冷たい小雨が降りだし、天候には恵まれませんでしたが、かえってそれが後日まで

 心に残る小旅行の一日となりました。加東市の皆様に感謝の意を表します。


 

[1902] 3月の演奏会(1)

  • 2019.01.31 Thursday
  • 17:17

❖ 楽器編成を変えての別バージョン試演  ・この演奏会は終了しました

・3月2日(土)午後2時開演

・京都市生涯学習総合センター(京都アスニー)

        (中京・丸太町七本松西入ル)

 

・箏・オーボエ・ファゴットを中核とする和洋

 音楽ユニット<すばる>の皆さんとは、旧い

 楽友で、昨年に引き続いて今年もまた、僕の

 作品を採りあげて演奏してくださいます。曲

 は2曲あり、どちらもオーボエと箏のための、

 

・(1) ふるさと遠く(2018)

・(2) 葉がくれの花(1997)

 

・このうち(2)の作品は、2010年と2014年の3

 月にも、お二人によって再演されていて、いわ

 ば<すばる>のレパートリーに加えられている

 曲ですが、情緒豊かな単楽章の作品です。これ

 に対し(1)は、3つの楽章から構成されている

 組曲で、作品完成について記しているトピック

 [1824]からも明らかなように、もともと尺八と

 箏のために書かれた曲なのですが、ここでは尺八をオーボエに変えての別バージョンという

 ことで試演していただく事になりました。そして後続のトピック[1903]でお報せしています

 が、ほぼ1週間後には、尺八を使った本来の楽器編成で、この作品が公式に「初演」される

 事になっています。

 

・春先の、晴れと雨とが目まぐるしく交代する季節に、当日は幸い晴れが続いていて、大阪か

 ら出かけるのも苦にならない一日でした。<すばる>の諸氏によるこのコンサートは、この

 会場で毎年定期的に開催されていて、僕もかなり多くの作品を演奏していただいていますが、

 丸太町七本松という、市心からはずれた会場で、オーボエ、ファゴット、箏という皆それぞ

 れ個性的な楽器による「マジメなクラシック」?の演奏会が、僕が知っている限りではもう

 10年以上も続いていて、今回もそうですが、毎年熱心なご年配のフアンの方々が会場をいっ

 ぱいにされて、心なごむ午後のひとときでした。初演の「ふるさと遠く」も、多演の「葉が

 くれの花」も、会場の雰囲気になじんで、とても良い演奏でした。何気ない町なかでの、さ

 さやかなコンサート、まさにこれが「ディープな京都」だと思いました。

 

[1901] 2月の演奏会(1)

  • 2019.01.09 Wednesday
  • 16:56

❖ 恒例の楽しいトークコンサート       ・この演奏会は終了しました

・2月16日(土)午後2時開演

・やまと郡山城ホール・小ホール

            (大和郡山城址東側)

 

・毎年ヴァレンタインの頃、定期的に開催され

 ている楽友・松本真理子さんの「マリンバの

 世界」‥‥‥はや一年が経ち、その時節とな

 りました。彼女のために2003年に作曲した

 僕の曲が、今回も採り上げられ、再演される

 予定です。

 

・マリンバとピアノのための

        「青いドレスの人へ」(2003)

 

・1960年ごろトランペットとピアノのための

 「間奏曲」として完成には至らなかった試作

 のスケッチをもとに、マリンバのために手を

 加えて書き直し、すっかり表情の異なる別作の

 ような曲になったのですが、もともと線の太い

 トランペットが原点だったので、僕のマリンバ

 の作品の中では、うれいに満ちた短調のメロディで始まる異色のものです。初演以来、今日

 まで、手元に残されたコンサート資料を数えても、演奏回数は10回以上となり、松本さんが

 好んで再演してくださっている事がわかります。ありがたい事です。

 

・この作品の初演が16年前の2月14日、ヴァレンタイン・コンサートと命名された演奏会だっ

 たので、愛にもいろんな姿があり、この曲では愛の喜びではなく、愛の悲しみを伝えようと

 そんな考えで、このようなタイトルにしたのですが、僕の心の中には、ヴァレンタインと時節

 が重なってくる東大寺の修二会(二月堂のお水取り)にまつわる青衣女人(ショウエニョニン)

 の伝説が思い出され、その青いドレスの人のために、僕はこのようなタイトルを秘かに付けた

 ようなわけです。‥‥‥幸い当日は予定が他にないので、僕も2年ぶりの城ホールに赴き、真

 理子さんのステージ・トークを愉しもうと、今から期待しています。

 

・幸い青空が広がりポカポカ陽気の早春の1日でした。1年ぶりの郡山えしたが、まだ会場には30

 分以上も余裕があったので、これまで一度も足を踏み入れた事がなかった郡山城趾へ行ってみま

 した。演奏会場である城ホールの方角から眺めると、何だか寂れて貧相に見えるのですが、実

 際に城郭の中へ廻りこむと、なかなかどうして、ゆったりと広大な敷地で、天守閣こそなけれ、

 風格のある城趾のたたずまいが印象的でした。‥‥‥今年もホールいっぱいに聴衆の皆さんが来

 られ大盛会でした。そしていつもの事ながら、彼女のトークに淀みがなく、と言うのは、前もっ

 て作っておいたセリフではなく、その時その場の状況に応じて語りを延ばしながら、スムーズに

 次のステージにつないで行く、自然体のノリでしたから、それこそ時間の経つのも忘れて最後の

 お別れの全員合唱「春は名のみの‥‥‥」に至った想いでした。僕の「青いドレスのひとに」も

 一連の流れの中では、しっとりと地味ではありましたが、それがかえって新鮮に感じられ、効果

 的に成功したと思います。楽しい思い出をありがとう!来年も貴女にまた期待しています!

[1900] 2019年、今年もよろしく!

  • 2019.01.02 Wednesday
  • 11:05

❖ あけまして おめでとうございます。今年もよろしく!

 

・おかげさまで、何かと案件の多かった2018年を乗り切り、ブログ上では5度目の正月を静かに

 迎える事ができました。これまでの支部を独立させ、社団「日本歌曲関西波の会」として、すで

 に2回目の公演を好評裡に実現しましたが、最も強力な同志だったソプラノの内藤千津子さんを

 病魔で失った痛手を取り戻すかのように、歌い手の新入会員が5名も加入され、今年の演奏会は

 第3回を4月に大阪フェニックスで、また、新入会員のデビューを兼ねての第4回を10月に京都

 アルティで、それぞれ開演する予定で企画を進めています。いずれまたご案内させて頂きますが

 今年もどうか宜しく、我々の活動に対して末ながくご支援頂きますよう。

 

・以上は、僕が今のところ会長を務めている演奏集団についてのご報告とお願いでしたが、自分の

 作曲活動についても、まだ多少の体力が残っているので、無理をしないで続行するつもりです。

 以前に比べて全体的に速度が落ちてしまい、以前は1日で完了した作業が、現今では2日かかっ

 てしまう、という有様ですが、幸いなことに他の用がない毎日ですから、以前の自分との比較

 などしないで、ベストを尽くそうと思います。ただ、切実に感じるのは楽譜の清書です。きちん

 と正確に音符(たま)を五線の上とか五線の間に記入するのが辛くなりました。正確に書いた

 はずなのに、あとで見直すと、演奏者が瞬間的な判断に迷う、やや曖昧な位置に書いてしまって

 いて、何度も書き直すことが多くなりました。それでも、自分の手書きに今なお拘っている自分

 です(もう少し早くから、”フィナーレ”を習得しておくべきでした)。

 

・ともあれ、悠々自適はとても無理としても、ようやく自分らしい時間が持てるようになった一年

 でした。‥‥‥残り少なくなった自分の持ち時間を、今年も、悔いなく使おうと思っています。

 ブログとして掲げる項目数は減少するかも知れませんが、今年もどうか宜しく、ご厚誼のほどを

 感謝をこめて、お願い申し上げます。                      千秋次郎

 

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