[1731] 12月の演奏会(1)

  • 2017.10.07 Saturday
  • 13:37

❖ 西陣の織り子・ユキの半生を語り弾きで   ・この演奏会は終了しました

・12月2日(土)午後1時30分開演

・大阪キタ 朝日生命ホール(北区高麗橋)

 

・毎年この定期公演のご案内をアップする頃に

 になると、あ、もう今年も終幕に近づいてい

 るな、と思ってしまいます。感無量という程

 でもないですが、季節の巡りの早さに、ふと

 立ち止まる思いです。

 

・関西在住の邦楽作曲者を中核とする本会も、

 来年はいよいよ40回目の節目を迎えます。こ

 れまで僕も入会以来欠かさずに作品参加し、

 邦楽プロパーの諸氏から多くの事を学んできま

 した。近年お聴きいただいた篠笛と箏三絃と

 二十絃と十七絃、などの邦楽室内楽に続いて、

 第39回の本年は、梶寿美子さんの弾き語りに

 よるソロの舞台をお聴きいただこうと思います。

 

・ひらのりょうこの朗読詩による「おゆき」(2000)

 

・京都西陣に生まれ育った詩人 ’ひらのりょうこ’ さんは、病気療養の現在も詩作を介して活発な

 地域活動に携わっておられます。この朗読詩「おゆき」は、彼女の祖母の話がもとになって出来

 たものだとか。織り子サンとしての平凡な一女性の、太平洋戦争を挟んだ自分史を、詩人の目で

 詩情豊かに、観光用の京都弁ではなく、地についた普通の京都弁で語ります。

 

・この作品は、僕がひらのさんから詩稿(もともとは茂山千之氶さんのために書かれた詩)を頂

 き、箏奏者の梶寿美子さんの委嘱で作曲したものです。梶さんは、僕が1967年に臨時教員と

 して京都府立盲学校音楽科へ一年間派遣された時の最終学年生だった教え子で、卒業の年に、

 大阪音楽大学へ点字受験で入学した最初の視覚障害者でした。2000年の初演以来、何度も

 彼女のステージで再演され、今では完全に彼女の分身となって年季を積んだ「おゆき」‥‥

 今回はどのように聴き手の心に届くのか、本番をとても期待しています。

 

・足場の良さと、日程を確実に12月第1土曜に優位予約できる便利さのために、朝日生命ホール

 は、我々にとって有難い会場なのですが、ホールが一枚扉であること、ステージに反響板がなく

 奥行きも不足していることなど、今時のホール基準からすると、まったく失格に近いコヤです。

 ただ、僕が知っている限りでも、すでに10年も経つにつれて懐かしく、勝手知ったる愛着もわ

   き、なかなか他の会場に目移りできないのが本音です。

 

・冬晴れの心地よい青空となり、今年も延べ300名以上の方に聴いて頂くことができました。

 12作品、独奏から大合奏まで、歌唱を伴う曲から器楽演奏のみの作品まで、今年もバラエティ

 に富んだ内容で、年を追うごとにリピータはじめ来場者の数が増えつつあるのを実感していま

 す。9番目だった僕の作品「おゆき」も、弾き語りの梶さんが完全に自分のものにした密度の

 高い独壇場となり、大成功でした。

 

・次回は、2018年12月1日(土)に、このホールでの予約が既に取れてあり、我々の会にとって

 は、第40回の節目でもあります(僕にとっては、この会に参加してから11年目に相当します)。

 11年前この会へ僕を推薦してくれた楽友・吉岡綋子さんに、次回は出演してもらう予定です。
 

[1730] 11月の演奏会(3)

  • 2017.10.07 Saturday
  • 08:18

❖ 満を持しての待望のリサイタル     ・この演奏会は終了しました

・11月24日(金)午後7時開演

・大阪フィルハーモニー会館(西成区岸里)

 

・演奏者のお仕事の日程や会場の都合などで、

 本来なら昨年実現していたはずの公演が今年

 にずれこんだ、との事ですが、久しく待ち望

 んでいた浅川氏ご夫妻によるリサイタルが、

 いよいよ来月に開催のはこびとなりました。

 

・オーボエとピアノのためのソナチネ

                「海の旗・陸の旗」(1987)

 

・記憶されている方もおありかと思いますが、

 この曲は、すでに昨年9月に浅川氏によって、

 大阪の秋のイベント「大阪クラシック」に組

 み入れられ演奏されています。→[1621]

 

・北新地に近いANAクラウンプラザホテル大阪

 ロビーでの、プロムナード・コンサートでした

 が、この時もロビーに溢れんばかり大勢の皆様

 に聴いていただく事ができました。来月のリサイタル会場は、浅川氏にとっては音の鳴り方

 の細部まで熟知しておられる「我が家」のホール、素晴らしい演奏が聴けるものと、今から

 期待しています。

 

・この作品の内容に関しては、上記トピック[1621] に詳しいのでそちらをご参照ください。

 

・四つ橋線の岸里とか南海本線の天下茶屋などの周辺は、これまで素通りするだけで、降りた

 事がなかったのですが、西成区役所のある場所柄だけあって、ニシナリというイメージとは

 程遠い落ち着いた街通りでした。ここに建っている大阪フィルハーモニー会館も、小ぶりな

 がらも、いかにもプロのメガネにかなう、オケ練習会場にふさわしい雰囲気のある建物でし

 た。やや気温が低かったせいもあってか、会場が満席にはなりませんでしたが、熱心なgo-er

 の皆さんが来られて、とても真摯で熱気のある演奏会となりました。オーボエのレパートリー

 なので、ふだん聴く機会の少ない演目が並び、僕にとっても良い刺激になりました。上記の

 「海の旗、陸の旗」、一言で言えば、作曲者冥利に尽きる、ほとんど完璧な演奏で、解釈の

 点でもまったく同感の、質の高い演奏でした。お二人に心からの感謝を伝えなければなりま

 せん。有難うございました!

 

・思い返せばこの頃は、僕も無調的な語法と、方や旋法的な語法の間で、いろいろ揺れていて、

 もともとの素質である調的和声の世界とどのように関わりをつけるか、迷っていた頃だった

 ように思います。久々に自分の旧作を、第3者の秀れた演奏で聴いてみると、いささかアマ

 ルガム的な音楽の響きが、意外に面白く自分の耳には聞こえ、変な言い方ですが、この頃の

 蛮気が今の僕にはもう失せてしまった事を、今更のように嘆息するばかりです。自分への励

 ましのためにも、ぜひ将来のCDにお二人の演奏を記録してほしいと願っています!

[1729] 11月の演奏会(2)

  • 2017.10.07 Saturday
  • 05:46

❖ 35周年記念コンサート<乾杯>                 ・この演奏会は終了しました

・11月18日(土)午後1時30分開演

・豊田市コンサートホール(豊田参合館10階)

 

・名古屋市と豊田市のちょうど中間に位置する

 東郷町、ここを活動の拠点とする女声合唱団

 「コール・イーリス」と「萩の会」は、共に

 細谷和子さんという秀れた指揮者のもとで、

 今回35周年記念演奏会<乾杯>を開催されます。

 

・僕自身もおよそ10年前から知遇を得て、これ

 まで、いわゆる「京都シリーズ」を始めとす

 る数多くの女声合唱作品を演奏していただい

 て来たのですが、なかでも忘れられないのは、

 30周年記念の委嘱作品として5年前に書かせ

 てもらった組曲「高台寺・萩の縁」(2012)

 小川淳子さんの作詩によるものですが、これ

 がきっかけとなって、2014年には東海主婦の

 コーラス連盟45周年記念演奏会でも採り上げ

 られて歌われました。

 

・あれから既に5年が経った今回の記念演奏会でも、新作ではありませんが、三重県に残る

 わらべうたによる27年前の作品を歌っていただきます。

 

・女声合唱組曲「伊賀路イガジのわらべうた」(1990)(採譜・東 仁己)

      1.ねんねしなされ  2.トントントン  3.お月さんなんぼ

 

・しばらくご無沙汰していたので、当日は僕も豊田市の大ホールに伺う予定です。活気ある

 素敵なステージが聴けることと期待しています。

 

・ちょうど日本が快晴と快晴の谷間に入ってしまった、寒い小雨そぼ降る日でしたが、強い

 寒気にもかかわらず大勢の方が来場され、1階客席800が満席に近い状況、大盛会でした。

 名古屋駅から名鉄直通の地下鉄で約1時間、豊田市は旧ナショナルの城下町・守口や門真

 と並ぶ、これまた財政豊かな城下町、名鉄豊田市駅の真横に巨大な豊田市文化行政のビル

 が建っていて、この10階から上がパイプオルガンを備えた密度の高い中規模の演奏会ホー

 ルでした。創立35周年に相応しい、意匠を凝らした3部構成のステージで、指揮者・細谷

 和子さんの指導が発声に行き届いていて、言葉のよくわかる日本語で(何を歌ってるのか

 聴き取れない日本語の歌は、いつもイライラします)最後まで気持ち良く聴けて楽しめま

 した。第1部で演奏された上記「伊賀路のわらべうた」は、ピアノをバックに女声2部の

 ために作ったもので、わらべうたの旋律や雰囲気を損ねないように、できるだけシンプル

 に(ピアノで花を添えて)作曲しているので、コーラスという観点からは、物足りない点

 もあるのですが、今回はそれが却って効果的で、前後のナンバーとの対比で、とても透明

 な響きの空間を作っていて印象的でした。帰り際に、部分的な初演を先月終えたばかりの

 組曲「季節の旅人」(2017) の譜面を差し上げてきました。5年後の創立40周年の時には

 皆さんにこの地で初演してもらえそうです。‥‥さあ、それまで僕も元気に過ごさねば!

[1728] 11月の演奏会(1)

  • 2017.10.07 Saturday
  • 04:31

❖ 大学勤務の頃を思い出す22年ぶりの再演  ・この演奏会は終了しました

・11月11日(土)午後6時開演

・ムーブ21イベントホール

      (地下鉄or大阪モノレール・大日駅)

 

・僕が勤務していた大阪芸大演奏学科を1993年

 学長賞を得て卒業し、そののちトゥジュール・

   SAX・クァルテットを結成して、演奏・教育の

 両面で大活躍の辻本剛志氏、今だに童顔が残っ

 ていて、つい辻本クンと呼びそうになりますが、

 僕が彼の師匠・前田昌宏氏のパリ公演のために

 作曲し、初演後は辻本クンにも何度か演奏会で

 採り上げてもらった僕のキャンパス時代の旧作

 が、このたび22年ぶりに再演されます。

 

・sop.SaxとPfのための「春花秋草図」(1994)

 

・紅梅vs白梅とか、風神vs雷神とか、右近の橘

 vs左近の桜とか、対照的な二つの事物を左右に

 配置して愛でるという、東洋伝来の美の形式が

 ありますが、緩急二つの楽章からなる本曲も、

 楽章1はうららかな陽光を受けて揺れている春の花を、楽章2は烈風吹きすさぶ荒れ野の

 秋草を、洋楽の響きの中に伝統的な日本的フシ回しを取り入れながら、情趣ゆたかに季節感

 を表現しています。それぞれの楽章が、どちらも時間的にはほぼ同じ4'30" に収まるのも、

   きわめて絵画的なバランス、と呼べるでしょう。

 

・かつて演奏学科での同僚だった前田先生や、学生だった辻本クンはじめ管弦打の教え子たち、

 放埓にワイワイ過ごしていた20数年前のキャンパスの思い出がよみがえり、懐かしい事です。

 

・夕方以降はかなり肌寒くなりましたが、辻本クンの出身地・守口市の文化事業の拠点として

 建てられたムーブ21イベントホールは、アットホームかつ「折り目正しい」演奏会場でした。

 心地よく響くホールで、第1部はピアノとのデュオを4曲、第2部は彼が中心となって結成さ

 れたエスパルク・サクソフォーン・アンサンブルの11名の仲間とともに、協奏曲などのアン

 サンブルを3タイトル、腹八分目の、聴覚にもほど良い量の「美食」でした。速いパッセー

 ジや豪勢な音量で決まる個所は、もちろん申し分ない出来でしたが、むしろ静かでしみじみ

 歌わせるサクソフォーンに、彼の真髄があるように感じました。僕の「春歌秋草図」も、松

 尾京子さんの的確なピアノと相まって、とても印象深い季節のスケッチになっていました。

 久々の再会が果たせて良かったです。今後もさらに、演奏と指導の両面で、良いお仕事を!

[1725] 9月の演奏会 (1)

  • 2017.09.03 Sunday
  • 06:52

❖ 今は亡き詩人の居間での初演                 ・この演奏会は終了しました

・9月24日(日)午後2時開演

・重要文化材・杉本家住宅洋間にて

     (京都下京・綾小路新町西入ル)

 

・今年4月のトピック[1706]でお伝えしてい

 ましたが、杉本秀太郎氏の詩による歌曲が、

 故人の書斎だったご自宅の洋間で初演され

 る運びとなりました。

 

・「夏の終り」(2017) (詩・杉本秀太郎

 

・京都の中心部にあって、今なお江戸末期商家

 の姿を残している「ならや」/杉本家住宅は、

 重要文化財に指定されており、屋敷に配置さ

 れた庭園も、国指定名勝に指定されています。

 

・杉本秀太郎氏は、当家の先代当主だった方で、 

 書斎がわりにしておられた洋間にはピアノが

 据えられていて、千代子夫人ともども、氏も

 日頃はピアノを嗜んでおられたという事です。

 

・このピアノが(うっかり社名は失念しましたが)アップライト型の時代物で、しかも何と!

 フランス文学者で新京都学派の代表・桑原武夫氏から、秀太郎氏に贈られたものとか‥‥‥

 今回の演奏会は、別棟のモダンピアノではなく、故人の思い出深い、この古色ゆかしいピアノ

 のある部屋で、メゾソプラノの高崎和子さんが、杉本千代子夫人のピアノ伴奏で歌われます。

 

・なお、このほかに「千秋次郎歌曲集1」から2曲を歌っていただく予定です。

  ・「さよならの季節」(1989)(詩・印南長子)

    ・「チェロの四季」(2009)(詩・中島 登)

 

・今回の演奏会は「淨秀を偲ぶ小さなコンサート・三回忌供養として」というのが正式の名称

 で、故秀太郎氏の法名である無量院釋淨秀に寄せて、仏事の一環として、企画されています。

 大勢の方々の座席がまったく用意できないこともあって、今回は秀太郎氏を識る近親者のみ

 に限らせていただく私的な演奏会になりますが、作品の内容には関わりない事なので、将来

 チャンスを作り、公演の場でぜひ再演したいと考えています。

 

・このような場で、参集者の皆様に自分の曲を聴いていただくのは初めてでしたが、大商家の

 屋敷を夏風が気持ちよく吹き抜けるなかで、秀太郎氏夫人がピアノ伴奏を務められての演奏

 会が無事終了しました。秀太郎氏縁故の50名余のご年配の皆様がお越しになり、秀太郎氏の

   人生最後のメッセージとも受け取れる「夏の終り」の詩を、歌唱の形で味わっていただく事が

 できました。大きな御仏壇の扉も開け放たれていて、秀太郎氏にも聴いていただけた事と思い

 ます。三周忌ご供養の一端ともなれた事と、ようやく今、責務の重さから解放された気分です。

 千代子夫人はもとより、優れた解釈と演奏で今回の催しを最後まで盛り立ててくださったメゾ

 ソプラノの高崎和子さんにも、改めてお礼を申し上げます。

 

 

 


 

[1724] 10月の演奏会 (4)

  • 2017.08.30 Wednesday
  • 03:19

❖ 伝統邦楽の全国大会での委嘱初演             ・この演奏会は終了しました

・10月29日(日)午前11時〜午後6時

・奈良県文化会館国際ホール(奈良・登大路)

 

・すでにトピック[1702]でご案内の邦楽器合奏

 (歌入り)の新曲が、文科省をはじめとする

 公共機関の主催で、今年も秋に開催の予定で

 す。今年は奈良県がホスト県となって、全国

 の邦楽演奏団体からの参加を呼びかけ、北か

 ら南まで、今年は28の邦楽社中の皆様が奈良

 市での演奏フスティバルで競われます。

 

・ホスト奈良県で進行・応対を務めるのは、奈良

 三曲協会の方々、すなわち「お接待役」の重労

 働?に従事されるのですが(ご苦労様です!)

 ステージ演奏でも手抜かりはできません。今回

 を記念して委嘱の新作を発表される事となり、

 先般ご案内したように、僕の方へ作曲の打診が

 あったような訳でした。

 

・邦楽合奏のための「万葉やまと春から春へ」(2016)

 

・それが昨年暮のこと、すでに今年の正月に、完成なった上記作品の譜面を協会に郵送し、

 三曲協会の方で伝統的な「縦譜」に書き直していただき、演奏参加の希望者を募り、さっそく

 練習に掛かられました。希望者が多く、全体で80名ほどに絞られたとの事でした。初案では、

 指揮者を置かず、第1箏の一人に先導していただく積りでしたが、これだけの人数ではやはり

 指揮者が必要と感じ、僕の畏敬する邦楽作曲家の吉田興三郎氏が指揮をして下さることになり

 ました。去る7月9日の昼に、皆様の練習に立ち会わせていただいたのですが、特別に借りた

 天理教の大広間に入りきれなほどの、80名もの邦楽の先生方が集まっておられ、吉田氏による

 精確な指揮で、練習が始まりました。三絃だけでも20名もおられます。平素はお師匠さんの方

 ばかりですから、その日が音合せ初日だったにもかかわらず、見事なアンサンブルの響きが生

 れ、吉田氏の指揮に感謝しつつ、安心して会場を辞去しました。もう作曲者がいちいち立ち会

 う必要などなく、皆様に「丸投げ」するのが最もベストな成果を生むことと信じています。

 そして、本番のご成功を心待ちに期待しています。

 

・主催者も出演者も、僕のように作品を提供した末端関係者も、この記念すべき奈良でのフェス

 ティバルを楽しみにしていたのですが、運命のいたずらか当日は台風22号が関西に最接近する

 時刻と重なってしまいました。早朝から雨が降ってきて、風もやや強く、どうなることか心配

 でしたが、幸いにも、21号のような深刻な事態には至らず、夕方には雨も上がっていて、無事

 定刻どおりに終演を迎えることができました。わけても喜ばしい事に、秋田や茨城、広島や徳

 島など遠方からの出演者の皆様からの出演キャンセルが出ず、プログラム記載の全27ステージ

 が予定通りに進行したことで、邦楽の祭典と呼ぶに相応しい、雨中盛大な快挙となりました。

 19番目のステージで演奏された、上記「万葉やまと春から春へ」も、指揮者・吉田興三郎氏の

 邦楽器の特質を熟知されての的確な指揮のお陰で、今回最多の98名の奏者が舞台に勢ぞろいし、

 素晴らしい初演を行ってくださいました。作曲者としては「以って冥すべし」の境地、心から

 の感謝です。ありがとうございました!

[1721] 10月の演奏会 (3)

  • 2017.08.27 Sunday
  • 10:26

❖ 豊かな想いに満ちた恒例のサロンコン  ・台風接近のため、前日になってこの演奏会は

                      中止となりました

・10月22日(日)午後2時開演

・ふたば楽器ショウルーム(宇治市木幡)

 

・年に1度、欠かす事なくリサイタルを誠実に

 開催しておられる戸田茂・文代のご夫妻、僕

 にとっても旧知の長いおつきあいです。何とか

 お二人のために新作を寄贈したいと思っている

 のですが、未だに果たせていません。ようやく

 例の法人解散のカタがついたので、来年の会に

 はなんとか間に合うように、と思っています。

 ヘビーでなく、「心の消化」にちょうど良い、

 そんな小品をプレゼントする積りです。オリジ

 ナルでなくても、しみじみとした編曲の佳品で

 あっても、受け取ってくださる事と思います。

 乞うご期待!

 

・今年のプログラムでも僕の旧作が1曲採り上げ

 られていて、感謝です。今から34年前に書いた

 マリンバとピアノのための3楽章のソナタ、洋楽

 の形式に従いながら、音そのものは伝統的な日本

 旋法を使う‥‥‥僕の音楽語法のひとつなのですが、まあ、その最初の試みをこの作品で展開

 しています。

 

・マリンバとピアノのためのソナタ「ささの葉は」(1983)

 

・「ささの葉は」というサブタイトルは後になって付けたものですが、それは、緩徐楽章に当た

 る第2楽章が、万葉集に収録された柿本人麻呂の和歌「ささの葉は みやまもさやに さやげ

 ども われは いもおもふ 別れきぬれば」‥‥‥恋人との離別の歌をベースに楽想を展開して

 いるからです。なお、それを挟む1楽章はソナタ形式、3楽章はロンド形式、ともに日本旋法

 らしからぬハイドン好みの快速な楽章です。お二人のご成功を祈っています!

 

昨年は急用ができてしまい止むなく欠席しましたが、今回はぜひ出席させていただく予定です。

 書き漏らしましたが、サロン備え付けのピアノは、1877年製のスタインウェイ、まさに古色な

 ピリオド・ピアノ‥‥‥これまた愉しみのひとつです。

 

・想定外の事態となり、とても残念でしたが、止むを得ないことでした。次回が何時になるか、

 まだお訊ねしていませんが、次回に愉しみをつなごうと思っています。

[1720] 10月の演奏会 (2)

  • 2017.08.27 Sunday
  • 07:31

❖ 初演の数曲も加えての50周年記念           ・この演奏会は終了しました

・10月21日(土)午後2時開演

・豊中市立文化芸術センター小ホール

        豊中市曽根東(阪急曽根駅前)

 

昨年暮れにオープンしたばかりの市立ホール、

 豊中市民としての僕にとっては、やはり誇らし

 い事です。この秋10月には、木材をふんだんに

 使った小ホールで、旧知のグリーンコーラスの

 皆さんによる、創立50周年記念コンサートが予

 定されており、第2ステージで僕のふたつの女

 声合唱組曲が演奏されます。その一部は今回が

 

 初演となります。

 

・(1)女声合唱組曲「季節の旅びと」(2017) より

   1. 春の公園 2. 花の旅

・(2)女声合唱組曲「季節に逢いに」(2014) 全曲

   1. 街かどの春 2. リンドウ 3. 秋の町

 

・(1)の組曲については、トピック[1714]で作品の

 完成を伝えていますが、池田もと子さんの5つの

 詩篇をもとに、この5月に完成した組曲です。ただ、作曲が遅れた事もあり、今回のステージ

 では2曲のみを抜粋してお聴きいただく事になりました。(全曲演奏、つまり本来の意味での

 「初演」は、また日時を改めてご案内しようと考えています。)

 

・全3曲からなる原かずみさんの詩篇による(2)の組曲は、すでに昨年の演奏会でも採り上げられ

 ているのですが、演奏後の感想でも述べたように、その時はまだゆとり不足の感がありました。

 今回の公演では、それらが見事にクリアされている事と、今から頼もしく期待し、ご成功を祈

 っています!

 

・前日ようやく天気回復のきざしでしたが、この日になってまた降り出し寒空に戻りました。そ

 れでも小ホールが満席となり、組曲「季節の旅人」の作詩者・池田もと子さんも雨中高槻から

 来席され、僕と隣り合って最後まで楽しくステージを拝見拝聴しました。指揮者の藤川晃司氏

 の指揮で聴くのはこれが2回目でしたが、今回は彼が司会進行も兼ねていて、それがまた実に

 芸達者で、要を得たトークに聴衆の皆さんも乗せられて、あっという間に終演となりました。

 途中には藤川氏の癖のないストレートな美声によるテノール独唱も加わり、とても好印象の

 演奏会でした。僕の上記の2つの作品も、よくまとめて下さっていて、(1)については、将来

 全曲演奏の機会を作っていただくとのことで、詩人の池田さんも喜んでおられ、また(2)の組

 曲は、昨年末のトライアルなビミョー演奏から既に十ヶ月が経っていて、とてもまとまりの

 良い演奏に変貌していました。ことに第2曲のリンドウは、実のところ、かなりの難曲なの

 ですが、この年齢層のメンバーによる演奏としては、満点を差し上げたいほどの練習が積まれ

 ていました。ほんとうにお疲れさま!‥‥‥ここで一息置いてから、また次の目標に向かって、

 ゆっくりと活動を再開されますよう、僕も変わらぬ期待を続けています。

[1719] 10月の演奏会 (1)

  • 2017.08.27 Sunday
  • 05:22

❖ 法人組織を解散しての一新の作品展        ・この演奏会は終了しました

・10月19日(木)午後6時30分開演

・渋谷・伝承ホール(区文化総合センター6F)

                               (JR渋谷駅西口)

 

・僕が直近まで副会長をつとめていた(一般社団)

 波の会日本歌曲振興会は、2017年3月31日を

 もって無事に解散しました。僕もそれまでの役

 職を解かれ、名誉会員の一人となり、また独立

 した(社団)日本歌曲関西波の会・会長として

 現在に至っています。

 

・この推移に伴って、従来の法人「本部」だった

 組織は、名称を「(社団)日本歌曲振興波の会」

 と変え、これまでの事業を修正継続しつつ、今

 年度から新しい活動展開を開始することとなり

 ました。何とぞ今後とも、変わらぬご支援の程

 心よりお願い申し上げます。

 

・さて新組織としての活動の一環として、今年も

 新作歌曲の演奏会が、やや規模を縮小しつつ、

 渋谷伝承館にて開催の運びとなりました。僕も作曲部門(名誉)会員の一人として、ふたつの

 新作を初演していただきます。それぞれの曲目に関しては、すでに以前のトピック[1711]

 [1710]紹介していますから、ご参照ください。

 

・「夏休み」(2017) (詩・入船康和)

・「ある警備員の歌」(2017)(詩・木村 雄

 

・昨年度の作品演奏会と比べてみてお判りのように、今回のいわば「旗揚げ公演」からカウントを

 1に戻し、初心忘れずの心構えで再スタートです。4月から理事会も消滅したので、僕も久々に

 上京し、仲間とともに旧交を暖めたいと念じています。

 

・折しも小雨から本降りに変わるような、あいにくの空模様でしたが、それでも会場時刻前から、

 並んで待ってくださる方も多く、開演前には、定員345名の座席がほぼ満席に見えるほどの、 

 大勢の皆様が来場されました。開幕一番に演奏された上記「夏休み」は、いかにも開演トップに

 ふさわしい明るく爽やかな曲趣で、いわば「露払い」としての役目を能く果たせたと思います。

 歌い手も伴奏者も、ともに新人の方でしたが、懸命に努力をしてくださったと感謝しています。

 今後さらに研鑽を積んで、こういう歌を何気なく(どこにも彫刻のノミの跡が見えないように)

 聞き手(の心に)提供できるまでに成長して欲しいと、さらなる期待を託します。

 

・トリの一つ手前で演奏された「ある警備員の歌」は、二期会バリトン・綱川立彦氏の見事な歌唱

 が会場を響かせ、いかにも今夜の演奏会の掉尾を飾るにふさわしい、感銘深いステージでした。

 いつも演奏ペアを組んでおられる恵夫人だったら、さらなる完璧の演奏だったかも知れません。

 夜勤の警備員としての「低空飛行」を余儀なくされている、この(詩の中での)主人公の鬱屈し

 た想いが、地を掠め飛ぶ夜明け鴉への共感となって、一瞬にして歌となる、そのような機微を、

 この曲の最後で描いていますが、作曲者が思ってもいなかったような素晴らしい演奏に、心から

 に、心からの拍手そして感謝です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[1717] 7月の演奏会 (2)

  • 2017.07.04 Tuesday
  • 23:06

❖ CD発売を記念して                               ・この演奏会は終了しました

・7月8日(土)  昼:午後1時半開演 

                           夕:午後5時開演

・音楽ホール/奏美 (大津市 京阪京津線・上栄町)

 

トピック[1707]でお報せしたように、多彩な

 個性を奏でる4名の和洋合奏ユニットの皆さん

 が、さきごろCD「和を奏でる光」をリリース

 されました。それを記念しての、いわば「内祝」

 の演奏会を、アットホームな会場で、昼夜2回

 に渉って開催されます。僕も夕方からは予定が

 ないので、会場に伺うつもりです。

 

・「海辺の秋」源氏物語・須磨の巻より(1988)

 

・29年前に書いたソプラノと箏による「琴歌」を

 CDに収めてもらっているので、当日も浅井順子

 さんの素晴らしい歌唱が、麻植美弥子さんの箏

 の音色に乗って、聴き手の心に届くことと期待

 しています。

 

・当日は空模様が朝から不安定で、第2部の始まる午後5時には、大津でも雷鳴が轟き、一時

 的に急激な夕立が襲いました。ほどなく収まったのですが、そのためもあってか、満員とな

 った午後の第1部に比べると、お客様の数はかなり少なかったとの事でした。しかし落ち着

 いた会場で、かえって密度の高い演奏を聴く事ができて良かったと思います。